12日巨人戦を最後に、2週間以上も勝利から見放されているヤクルト。29日広島戦でも敗北を喫し、連敗は13まで伸びることとなった。
初回からいきなり鈴木誠也に15号2ランを放たれたヤクルトは、その裏村上宗隆の14号3ランですぐさま逆転。連敗脱出へ向け、チームに勢いがついたかのように思われた。
しかし、降雨中断後の5回表2死一、三塁から鈴木に同点二塁打を浴びると、続く西川龍馬にも2点タイムリー内野安打を打たれ計3失点。2度目の2点ビハインドは最後まで跳ね返せず、「3−5」であえなく終戦の時を迎えた。
連敗前は首位と1ゲーム差の2位につけていたヤクルトだったが、長引く連敗により最下位とゲーム差無しの5位まで転落。ファンからは叱咤激励が数多く寄せられているが、その一方で「5月で30敗目前はヤバい」、「巻き返しが無理そうなレベルまできてる」、「今年はもう期待できないか…」といった諦めの声も少なからず挙がっている。
前回ヤクルトが13連敗以上を喫したのは、14連敗(1分け挟む)まで伸びた2017年。この大型連敗の影響もあり、同年は球団史上ワーストとなる96敗を記録した。
また、それ以前の該当シーズンである1950年(14連敗/1分け挟む/国鉄時代)、1965年(13連敗/サンケイ時代)、1970年(16連敗/セ・リーグ記録/アトムズ時代)をみても、1965年、1970年は最下位。1950年は最下位こそ免れたものの、球団ワースト2位となる94敗を喫している。
大型連敗が尾を引いたのはヤクルトだけではない。ヤクルト以外の球団で過去に13連敗以上を喫した例は10例あるが、この内7例はシーズン最下位。残る3例に関しても、4位が2例、5位が1例といずれもBクラスに終わっている。
過去の事例を考えると、Aクラス入りはほぼ無いという段階まで来ている今年のヤクルト。仮に連敗が止まっても、今度は“後遺症”に悩まされることになりそうだ。
文 / 柴田雅人