今回は、沖縄県でも南にある八重山諸島の鳩間島を取り上げます。
鳩間島は西表島の北5.4kmに位置しています。周囲は3.9km、人口53人(12年1月現在)の小さな島です。
そんな島が注目されるようになったのは、05年に日本テレビ系列が連続ドラマ「瑠璃の島」を放送してから。同ドラマには成海璃子、竹野内豊、緒形拳らが出演、“鳩海島(はとみじま)”の名で、この島がモデルとなり、鳩間小中学校などがその舞台となりました。
それをきっかけに、島を訪れる人が増えました。以前は鳩間島に立ち寄る船は少なかったのですが、現在では毎日、石垣島からも定期船が就航するようになり、行き来が便利になりました。
観光客の増加で民宿などは増えましたが、リゾート化は一切されておらず、この島の最大の魅力は手つかずの大自然。飛びきりに美しい青い海が迎えてくれ、島にはゆったりした時間が流れています。島の周囲には至る所に浜がありますが、鳩間港から徒歩10分ほどの場所にある屋良浜は、一番ポピュラーなビーチで、シュノーケルスポットにもなっています。
レンタサイクルをやっている民宿もありますが、島は起伏もほとんどなく、その周囲を1時間〜1時間半程度で歩けます。
リゾート化された所を期待する人には不向きですが、豊かな美しい自然を体感したい人にはもってこいの島です。ぜひ、一度訪ねてみてください。
アクセスですが、石垣島から八重山観光と安栄観光の共同運航で1日2往復(夏期増便あり)、所要時間は直行便が約40分、西表島・上原港経由便が約70分で、運賃は片道2610円、往復4990円。その他、貨客カーフェリーの運航もあります。ただし、冬期(10〜3月)は欠航も多いので、事前の確認が必要です。上原港から郵便船に乗せてもらえる可能性もあります。
なお、島内交通はタクシーもバスもありません。宿は民宿か小さなペンションになります。
(旅人:ミカエル・コバタ)