警視庁池袋署は1月29日、東京・銀座の高級クラブの更衣室に忍び込み、ホステスのハイヒールなどを盗んだとして、無職の男(28=住所不定)を、窃盗と建造物侵入の疑いで逮捕したと発表した。
逮捕容疑は、昨年11月1日午後0時半頃、開店前の中央区銀座8丁目の高級クラブに侵入し、更衣室のロッカーから、ホステスのハイヒール14足や口紅など26点(時価合計55万円相当)を盗んだとしている。更衣室は三つのクラブが共同利用しており、無施錠だったという。
男は1月6日、豊島区池袋のクラブを物色中に従業員に見つかって身柄を確保され、同署に窃盗容疑などで逮捕され、同27日、別の窃盗罪などで再逮捕されていた。
同署によると、男が契約していた杉並区のレンタルルームからは、ハイヒール448足のほか、女性用の下着、ポーチなどが見つかった。住所不定の男は寝泊まりするために、2年前にレンタルルームを契約したが、盗んだハイヒールを入れていったら、さすがに寝るスペースがなくなり、最近ではインターネットカフェを転々としていた。
男は以前、別のクラブで働いていたことがあり、内情に詳しかったとみられている。調べに対して、男は「高級クラブの更衣室のロッカーは宝箱。女性のハイヒールを盗むことに、喜びを感じていた。新品には興味がなかった」などと供述している。東京都内の他、埼玉、神奈川、千葉での犯行も自供しており、同署では裏付け捜査を進めている。
(蔵元英二)