これが、有名都市伝説“お部屋ストーカー”の基本的な内容だ。
「脂ぎったファンがヲタ芸など披露しているビデオを観ながら女性芸能人は、はじめは失笑しているんですが、(あれ、このソファーどこかでみたことあるな)、などと不審に思い始める。極め付きは、その部屋の奥のベッドにカメラがフォーカスすると、女性芸能人本人が寝ているんです。それで、女性芸能人は泣き叫ぶ。そんなバージョンもあります」(都市伝説ライター)
有名な噂がある。
「若手人気アイドル女優某が、05年ごろに、同じような目に遭ったことがあるのが、この都市伝説の出処という説があります。某が観たのは、ファンがぬいぐるみを着て踊っているビデオ。それが、自分の部屋で…。半狂乱になった某が、すぐに別のマンションに引っ越した、というのです」(同)
某が当時引っ越したのは、事実のようだ。では、この伝説の深層は、どういうものだろう。
「実は、アイドルの部屋の鍵を持っている事務所関係者がストーカービデオを作り、不審者の仕業に見せかけて、観た本人に引っ越しを決意させることがある、というウワサがあります。よって、某も、当時恋人同士と噂になった人気アイドルグループのメンバーと同じマンションに住んでいて、夜遊びも止めなかったため、事務所がこんなビデオを見せる強硬手段に出た、という話も一部あるのですが。こうして、某を事務所の監視の行き届く新マンションに引っ越しさせた、というわけです」(同)
あくまで噂であろう…。但し、以下のようなことは、普通にあるようだ。
「芸能マネージャーには、いろんな権限が与えられている。素行の良くないタレントにお灸を据えるために、部屋の前にゴミを散らかしたり、ドアに落書きしたり、いたずら電話をしたり…そんないやがらせを演出したりすることはありうると思いますよ」(芸能関係者)
さらにこんな話もある。
「男性の芸能マネージャーの暴走→ストーカー化、というのは、決して珍しい話ではないと思います。もし女性タレントなどと親密な関係になっても、実らぬ恋ゆえに別れて、その後逆にストーカー化することも芸能界では大いにあるでしょうね。いっぽう、ほかのストーカー化パターンもあります。いつも綺麗な一流芸能人のそばにいて、マネージャーっていわば生殺し状態の仕事ですからね。女性芸能人にプライベートまで付いて周り、密かに、あるいは無意識のうちにストーカー的ないたずらをする、“変態パターン”。これも、よく耳にはします」(同)
いずれにせよ、まさか関係者がストーカー!?、という話なのである。
「今や、特に集団アイドルのファン達による、ブログやSNSの情報解析能力は、タレントを抱える事務所側にとって無視出来ず、頭を悩ませている問題です。そんな情報漏れから、集団アイドルを狙ったストーカー問題は、大小問わず日々発生しているのが現状。しかしながら、ファンの仕業に見せかけた事務所関係者によるストーカー行動にも、目を凝らして注意してみる必要があるのかもしれませんね」(同ライター)
この、お部屋ストーカー伝説。そこには、意外な深層が隠されているのかもしれない。