まず、そんなHKT48の地元での知名度はどのくらい高いのだろうか? すると、意外な事実があった。
「実は、既に福岡には、《HKT48》のライバルがいるのです。2011年4月にデビューした、いわゆるご当地アイドルグループの《LinQ》(リンク。「Love in九州」の略)のこと。彼女達の3rdシングルは、オリコンウイークリーチャート15位(初週)をゲット。地元福岡県に密着した活動ながら、既にアイドルオタクの間で、全国区の知名度を得ているメンバーもいる」(同)
そして、もうひとつのライバルグループがある。
「《HR》(エイチアール。「博多を再起動(reboot)する」という意味で、HRと名付けられた。)は、2010年に結成され、専用劇場での公演を中心に活動を続ける、こちらも本格的な福岡のアイドルグループ。次の2ndシングルでは、今月6月末に応募を締め切る6期生オーディションの合格者の中からセンターの子を決定する、ということで話題になっている。以上、2つとも地元密着型のアイドルグループながら全国区を志向している。さらに、実は既に地元福岡では《LinQ》《HR》ともに、老若男女を問わず圧倒的な知名度を誇っている」(同)
つまり福岡には、HKTより知名度の高いグループが既に2つも存在していた、というのだから、驚きだ。
「事実上ということではありますが、3つ巴の決戦の様相を呈している状況。劇場型アイドルの《HKT48》もマイナー系アイドルグループですから、アイドルヲタ層の人気を一般にまで拡げていくことが必須なのは、《LinQ》と《HR》と全く一緒の条件。まさに同じ土俵で闘っている。先行の2つのグループの存在感は、HKTにとって紛れもなく脅威になるでしょう」(同)
では、今回の「騒動」で、《HKT48》の地元経済効果についてはどうだろうか。
「今のところ、地元でもテレビメディアや行政などは、静観して動いていない。つまり、各ローカル局とも劇場型アイドルグループ関連の制作番組などは無いに近い状況。また、行政がこうしたアイドル関連の税金を投入するプロジェクトも一切無いに等しい。そのいっぽうで、福岡は地元を中心に人々の生活と経済が成り立っている土地柄なので、今回一気に《HKT48》が知名度を上げたことによって、HKTの劇場公演やホークスとのコラボなどの活動が、地元の活性化につながることは、間違いがない。その後、地元アイドル達の活躍が飛躍的なムーブメントになる可能性がある」(同)
そういえば…いつの時代も福岡から全国区のアーティストが出てくることが多かったことを想起させられた。今後の博多周辺のアイドル事情の動きに注目なのは、ひょっとして、栄やなんば以上!?