保釈金とは、未決の被告人の身柄拘束を解く制度である。ただ、そのままだと逃亡のおそれや、公判へ出廷しない可能性もあるため、保証金として保釈金を収める。規定違反があった場合は保釈金は没収となる。ただ、問題なく公判を受ければ保釈金は全額返金される。
保釈金は本人の収入を始めとする経済状況や、犯罪の性質によって決定される。一般的な会社員の場合は200万円程度が相場とされているだけに、新井被告の500万円は「稼いでいる方」と推察される。昨年度に飲酒ひき逃げ事故を起こした元モーニング娘。の吉澤ひとみの場合、保釈金は300万円であり、意外にもつつましい生活が垣間見えた。ほかの芸能人、著名人の場合はどうであっただろうか。
「2006年にライブドア事件で逮捕されたホリエモンこと堀江貴文氏は総計で6億円の保釈金を支払っています。最初の逮捕時には3億円でした。2001年に脱税容疑で逮捕された故・野村沙知代氏の場合は5000万円の保釈金で釈放されています。2008年に詐欺罪で逮捕された音楽プロデューサーの小室哲哉氏の保釈金は3000万円でした」(芸能関係者)
そうして見ると、新井被告の500万円は少ないようにも見えるが、芸能人や著名人が起こした犯罪として、この金額は一つの相場ともいえる。
「2016年に覚せい剤取締法違反で現行犯逮捕された元プロ野球選手の清原和博氏の保釈金は500万円、2009年に同罪で逮捕された女優の酒井法子の保釈金も500万円でした。こちらがひとつの基準といえるでしょう。2014年に同罪で逮捕されたASKAの場合、保釈金は700万円です。ASKAの場合、音楽関係の収入が考慮されたのかもしれません」(前出・同)
数多くの映画ドラマで活躍していた新井被告にとっては500万円の保釈金は造作もない金額ではあろう。ただ、このあとに数億円レベルの損害賠償請求も待ち受けているだけに、新井被告にとって厳しい道のりとなりそうだ。