「運命の人」は1月15日放送の初回こそ、視聴率13.0%をマークしたが、それ以降は第2回(1月22日)=11.3%、第3回(1月29日)=11.6%、第4回(2月5日)=11.6%、第5回(2月12日)=10.8%と低視聴率にあえいできた。それでも、11%前後で安定した数字を記録してきたが、ここにきて出してはならない視聴率が出てしまった。
2月19日放送の第6回は9.9%で、屈辱の1ケタ台に転落してしまった。同局にとって看板ドラマである「日曜劇場」で視聴率が2ケタに届かなかったのは、平均視聴率11.5%と低調だった「華和家の四姉妹」(11年7月10日〜9月18日=観月ありさ主演)第10回の9.7%以来。落ちるばかりで、一向に上昇気配が見えない「運命の人」は、いよいよ苦しい状況に追い込まれてしまったようだ。
「南極大陸」「JIN-仁-」「華麗なる一族」など数々のヒット作を出した「日曜劇場」だが、もちろん失敗作も多々ある。ただ、「運命の人」に関しては局側の期待度が高かっただけに、この低迷ぶりにはショックを隠せないだろう。
「運命の人」のプロデューサーは故小渕恵三首相の次女で衆議院議員・小渕優子氏(38)の夫である瀬戸口克陽氏(38)。瀬戸口氏といえば、これまで、「花より男子」「華麗なる一族」などのヒット作を手掛け、“高視聴率男”と呼ばれる名プロデューサー。「運命の人」も瀬戸口氏のプロデュースであれば、高視聴率を弾き出すだろうとの期待がかかっていたのだ。
「運命の人」の不振は、同局内での瀬戸口氏の評価を下げかねない。“高視聴率男”の名をほしいままにしてきた瀬戸口氏だが、その立場に微妙な影を落としてしまうかもしれない。
(坂本太郎)