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“大家族”ビッグダディ人気を改めて示す形になったフジ「めちゃイケ」のパロディ化

 毎回、好視聴率を弾き出しているテレビ朝日系列の「痛快! ビッグダディ」。その主人公である大家族の父、林下清志さん(46)がここにきて、雑誌のインタビューにも応じるようになって、その周辺が騒がしくなった。

 そんな折り、他局であるフジテレビの「めちゃ2イケてるッ!」(以下、「めちゃイケ」=通常土曜日午後7時57分〜8時54分)が、2月18日の2時間スペシャル版(午後7時〜8時54分)で、ビッグダディのパロディコントとなる「超痛快! リトルダディ」を放送した。

 5男4女の大家族の父・岡下隆史(41)役に扮したのはナインティナインの岡村隆史。リトルダディには28歳の妻・ゆいさんがいるが、本家の妻・美奈子さん(28)をほうふつさせるぽっちゃり体型。おまけに美奈子さん愛用の「どんまい」の文字がバックプリントされたパーカーを着用(本家はTシャツ)するなど、かなり凝った演出だった。

 コントの元ネタとなったのは、昨年10月1日と8日の2週にわたって放送された分。このオンエアーは、ビッグダディが元嫁の佳美さんと離婚し、18歳年下の美奈子さんと電撃再婚してから初の放送。ビッグダディと美奈子さんが激しい夫婦ゲンカを繰り広げ、離婚するしないですったもんだした回だ。

 このときのもようを、リトルダディがアドリブを交えて再現。本家の口ぐせも完全コピーしたリトルダディと、気性が激しい妻役タレントとの掛け合いは爆笑ものだった。ただ、パロディにした元ネタがタレントではなく一般人のビッグダディとあって、本家を見ている人にはウケても、見ていない人には伝わりづらいというマイナス面もあったようだ。

 そもそも、他局の名物番組をパロディ化していいのかという道義的問題は残る。もともと、「めちゃイケ」は裏に強力な番組がないこともあって、常時15%を超える好視聴率をマークしている。別にビッグダディに頼らざるを得ない必要性はなかった。しかし、これだけ世間を賑やかしているとあっては、ネタにしたくもなったのだろう。改めてビッグダディ人気を示す格好となった。

 実は昨年10月8日には両番組がガチンコ勝負したことがあった。その際の視聴率は「痛快! ビッグダディ」(午後6時30分〜8時51分)が15.2%、「めちゃイケ」は4時間半のスペシャル版で午後6時30分〜7時が11.8%、7時〜11時10分が16.3%とほぼ互角の闘いに終わった。そのときから、「めちゃイケ」制作サイドはビッグダディへの対抗心を燃やしていたのかもしれない。

 結果的に18日放送分の視聴率は14.1%しか取れなかった。ここ最近の「めちゃイケ」の視聴率は2月4日=17.4%、1月28日=16.4%、1月21日=17.8%で、今回は通常より落としてしまった。他局のパロディ企画は数字的には実を結ばなかった。
(坂本太郎)

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