かいつまんで、前回の流れを整理しておくと、今年初めにビッグダディは復縁した妻の佳美さんと離婚。ビッグダディは12人の子持ちだったが、前妻が連れ子の三つ子と復縁した際に産まれた末娘を引き取ったため、子どもは8人に減少。
その後、勤務していた愛知県豊田市のよこやま接骨院の同僚の18歳年下の美奈子さんと4月に電撃再婚。すでに、美奈子さんは懐妊しており、新妻は12月に出産予定。美奈子さんは5人の子持ちのシングルマザーで、子どもの数は一気に13人に増加。高校生の二男と三男は鹿児島県奄美大島に残し、他の子どもたちは豊田に大移動した。
林下家は奄美への帰還を希望したが、地元住民の反対で断念。新天地での生活を目指し、島根県隠岐諸島にある中ノ島への移住を計画し、ビッグダディは漁師になるべく漁業体験をして社長面接を受けるが不採用。すでにビッグダディは接骨院を辞めて剣が峰に立っており、9月4日、香川県小豆島南部の土庄(とのしょう)町に一家で強行移住。歯科受付として働く長女と、よこやま接骨院の見習いである長男は豊田の接骨院の寮に残り、小豆島、奄美、豊田の三重生活がスタートした。ビッグダディは10月3日に、「島の接骨院」を開院したところで、前回の放送は終了した。
10月放送分の視聴率は前編が12.5%、後編は15.2%という上々の数字をマークした。この結果に気を良くしたテレビ朝日は、正月にトータル9時間のスペシャルを組むことを決めた。まずは1月2日の「痛快!ビッグダディ正月SP」(第1部=10時50分〜11時45分、第2部=12時〜14時55分)。07年以降、10年初春を除き(このときは9年大みそかに放送)、年始の2日にビッグダディ正月SPは放送され続けており、毎年恒例といっていい。例年、正月SPはこれまでの総集編で、今回は10月放送分を再編集したものとなる。
しかし、これで終わらないのが12年のビッグダディだ。テレビ朝日では性懲りもなく、1月4日18時30分より、なんと5時間枠でレギュラー版の「痛快!ビッグダディ13」をゴールデンタイムで放送する。2日の4時間と合わせると、実に9時間の放送。今年の1月2日も早朝6時から9時間の新春SPを放送したが、これは視聴率も期待できない時間帯であり、総集編を垂れ流し的に放送されたものだが、4日放送分はレギュラー版。これは小豆島での新生活、「島の接骨院」の経営状況、気になる新妻の出産問題などがオンエアーされる見込み。
それにしても、正月早々、トータルで9時間。テレビ朝日のビッグダディへの力の入れようには恐れ入る。番組制作費がほとんどかからず、好視聴率が獲得できる優良番組だけに、同局のビッグダディへの依存度は増すばかりのようだ。
(坂本太郎)