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新潟の高校野球部員がランニング中に倒れるも、そのまま放置され死亡

 なんとも、無責任で悲しい事件が起きた。

 新潟県警秋葉署員が、7月29日午前9時45分頃、新潟市秋葉区の公園脇の斜面で、県立新津高校野球部の1年の男子生徒(16)がユニホーム姿で倒れ、死亡しているのを発見した。司法解剖の結果、同署は30日、ランニング中の熱中症で死亡した可能性が高いと明らかにした。

 同署と学校によると、生徒が倒れていたのは、約10キロのランニングコースの8キロ地点だった。

 生徒は28日午後1時過ぎから、他の部員とともに校外にランニングに出た。顧問教諭からは「しんどかったら無理するな。休め」との指示が出ていた。コース中間付近で顧問教諭とマネージャーが、水分補給しているこの生徒の姿を確認しており、「大丈夫か、歩いてもいいぞ」と声を掛けたが、元気に走り出したという。

 その後、野球部はグラウンドで練習し、午後7時頃に解散した。生徒が戻ってきたかどうかは、誰も確認しなかったという。

 捜査関係者によると、部員は28日夜に帰宅しなかったが、29日が誕生日だったため、両親は友人と遊びに行っていると思って一晩様子をみたという。29日朝、保護者から学校に「昨日から子どもが帰宅しない」と連絡があり、通報を受けた同署員や部員が探したところ、遺体で見つかった。

 部員の何人かは生徒の姿がないことに気付いていたというが、野球部として点呼は取らなかったという。もし、顧問が点呼を取って、生徒が戻っていないことに気付いて探しに出ていれば、命は助かっていたかもしれない。

 この事故を受け、県教育委員会は30日、県内の小中高校を対象として部活動前後に児童、生徒の健康状態を確認するよう求める通知を出した。

 生徒を校外にランニングに出して、全員戻ってきているかどうかチェックをするのは、指導者として初歩的なことだと思われるのだが…。
(蔵元英二)

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