晴海通りと中央通りが交差する4丁目交差点は銀座界隈の中心部にあたる。交差点の四隅は三越銀座店から時計回りに、日産ギャラリー、三愛、和光が占めている。
老舗百貨店「三越」銀座店にせよ、高級専門店「和光」本店にせよ、昭和30〜40年の高度経済成長期には庶民の憧れだった。36年に石原裕次郎と牧村旬子がデュエットした「銀座の恋の物語」は270万枚の大ヒットを記録。若い恋人たちは銀座でデートを重ねた。和光前で待ち合わせ、トレンド最先端の街で夢と希望を語り合ったという。
和光は昭和7年、当時の服部時計店の小売部門として営業を始めた。荘厳な建物と最上部の時計塔はいまも変わらず歴史の重みを感じさせる。ところが平成のいま、晴海通りを挟んで向かいにある三愛ドリームセンター隣に巨大な「Gショック」(CASIO)が出現した。男女問わず若者に人気の時計ブランドであり、平成の銀座のランドマークになる可能性を秘めている。
和光の時計塔がアナログ式なのに対し、Gショックはデジタル表示タイプ。和光前か三愛前で待ち合わせするときは「デジタル」か「アナログ」かを指定するように。相手が銀座ツウならば必要ないけど…。