高い的中率を誇る占い師のゲッターズ飯田。彼も、名古屋のタレント養成スクール上がりの、名古屋のよしもと芸人だ。「ゲッターズ」は、当時のコンビ名。ところが、売れる見込みがなかったため、6年で解散して、のちに統計学を独学。その法則にのっとった占いで、かつての芸人仲間を鑑定していたら、おもしろいほど当たると評判に。芸能人から、その噂が広まっていった。
そのゲッターズの推奨で芸名を変更したのは、スギちゃん。名古屋時代はフランクフルトというコンビで、その後は、コンビ名、所属事務所、キャラを何度も変更。わかりやすい迷走だったが、2011年末にゲッターズから、本名の杉山を取ったスギちゃんに変更するよう進言されると、翌12年、『R-1ぐらんぷり2012』で、初のファイナリストにして準優勝。「だぜぇ」、「ワイルドだろ」が、人気フレーズとして定着した。現在は、サンミュージック所属だ。
いっぽう、ホリプロに籍を移してからブレイクしたのは、スピードワゴン。名古屋時代、小沢一敬はバツイチ、井戸田潤はマグニチュードとして、別のコンビで活動。しかし、互いに解消してコンビを組むと、漫才日本一決定戦『M-1グランプリ』で決勝戦に進み、井戸田が発する「甘〜い」のフレーズでブレイク。女優・安達祐実の夫になるという夢も掴んだ(現在は離婚)。
「悔しいです!」のザブングルも、名古屋芸人。最近の露出は、やや控えめ。売れたあと、長い安定期に突入するのも、名古屋系の特徴なのかもしれない。(伊藤由華)