真紀子氏は類まれなる毒舌のセンスを持つ。麻生首相の外交政策を追及させ、2009年度予算審議に向けて対決姿勢を鮮明にする狙い。民主党はいまひとつ“口撃力”に欠け、瀕死の麻生政権を追い詰められずにいる。そこで最強助っ人の“決定打”に期待をかけることになった。
真紀子氏は小泉元首相とのバトル終息後は目立った動きがなかったが、2007年には当時外務大臣だった麻生氏を「口の曲がったわけのわからない外相」と揶揄(やゆ)。その後も“ひょっとこ総理”と命名するなど麻生氏をからかってきた実績がある。
真紀子氏は鳩山由紀夫幹事長の後、質問に立つ。小沢代表をぶつける“大将戦”は見送られたという。
一方、自民党は27日、麻生政権の第2弾ポスターを発表。麻生首相の穏やかな表情が印象的で、「景気に全力。予算の早期成立こそ最大の景気対策」との文言を刷った。民主党が予算案に反対することを念頭に入れ、暗に“抵抗勢力”扱いしている。
昨年9月に出した前作ポスターでも麻生首相の顔を大写しにしたが、街頭演説時のマジ顔だったため「顔が怖すぎる」などと評判はいまいち。やわらかい表情で老若男女に親近感をアピールする作戦に切り替えた。ポスターは10万枚を作成し、党都道府県連や各選挙区支部に配布する予定。予算成立後には第3弾を作成するという。
真紀子氏の舌鋒は確実に相手の弱点を突く。麻生首相に対しては「漢字読み間違え」をいじる場面もありそうだ。