埼玉県警所沢署は11月6日、他人の運転免許証を悪用して交通違反の摘発を免れたとして、有印私文書偽造・同行使と道交法違反(無免許運転など)の疑いで、職業不詳の男(40=長崎県大村市)を逮捕した。
同署によると、男は「拾った免許証を使った」と容疑を認めている。
事件当時、男は所沢市に住んでおり、無免許だったという。
逮捕容疑は12年4月20日午後5時45分頃、所沢市上安松の路上で、携帯電話を使いながら車を運転しているところを摘発された際、他人の免許証を示し、交通反則切符に署名したなどとしている。
男が拾った運転免許証の持ち主は、東京都在住の30代の男性会社員。男性は08年11月に、免許の紛失を届け出ていたが、紛失から3年半後に、悪用されるハメになった。
今年7月、男性が運転免許更新の際、身に覚えのない交通違反が判明したため、この事件が発覚した。
いうまでもないが、運転免許証には写真が貼ってある。摘発時に、担当した警察官は、免許証の人物とは別人であることに気付かなかったのか? 男が摘発時に、紛失届が出ている免許証を提示して、なぜばれなかったのか? 事件から1年半の間、なぜばれなかったのか、数々の疑問は残る。
これなら、交通違反で摘発時に、他人の運転免許証を提示すれば、摘発を逃れることも可能ということになるが…。
(蔵元英二)