39歳を迎えたばかりの豪腕戦士が背水の陣を敷いた。
13日の後楽園ホール大会で行われた前哨戦では高山に自身の必殺技でもあるラリアートでパートナーをKOされた小島。試合後には、小島にウエスタン・ラリアートを伝授したスタン・ハンセンの「ウィー」ポーズで挑発されるなど、これ以上ない屈辱を味わった。
現在、王者・高山からは第1試合でのタイトル戦を通告されているが、「チャンピオンがそんなこと気にしているなんて、自分に自信が無いんじゃないの? 本人がそう言ってるなら別に構わないけど、人が力で勝負しようと思っているのにガッカリしたよ」と正論でズバリ。
さらに「好きなように言ってくれ。逆にこっちは『チャンピオンにふさわしい人は高山選手しかいない』みたいにホメてホメまくります。その代わり、タイトルマッチで勝った時には何も言わせねぇよ」と反撃した。
もはやなりふり構ってはいられなかった。2006年7月に太陽ケアに敗れ王座から陥落。その後、07年2月に鈴木みのる、ブードゥ・マーダーズ(VM)時代の08年3月に佐々木健介のベルトに挑戦するがいずれも敗れている。
それだけに「(年齢的にも)アラフォーだし、もう今回逃したら次はないかもしれない。3回連続挑戦に失敗した人間を会社としても(今後のタイトル戦線には)プッシュ出来ないと思う」。今回三冠ベルトの奪回に失敗した場合は、タイトル戦線からの永久脱落を覚悟している。
VMを脱退し、F4として活動を開始してから1年が経過した。常々「結果をださなければいけない」と自覚しているだけにもう後戻りは出来ない。3年ぶりの王座戴冠に向けて崖っぷちの挑戦者は静かに右腕を研いでいた。