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大阪寝屋川中1殺人事件 “両刀使い”犯人が隠ぺいした本当の欲望

 「平田さんは粘着テープで後ろ手に縛られ、顔にも粘着テープが何重にも巻かれていた。死因は窒息死ですが、体には鋭い刃物で切られたような傷が30カ所以上発見されている。星野君も同じように、顔全体に粘着テープが巻かれた上に手も縛られ、一部白骨化した遺体には草が被せられていました」(捜査関係者)
 8月13日の午後11時30分ごろ、中学1年生の平田奈津美さん(13)が大阪府高槻市の運送会社駐車場で遺体となって発見された事件は、同級生の星野凌斗君(12)も21日午後7時半ごろに柏原市の竹林で無残な姿で発見されるという最悪の結末を迎えた。

 〈広島の修学旅行で原爆ドームを見てきて、今から37年前の8月に生まれなくて良かったと思った〉
 〈これからは中学校へ行き、あと高校、大学そして本当の大人になるわけだが、ぼくは戦争はとってもやりたくない〉
 21日に平田さんに対する死体遺棄容疑で逮捕、翌日起訴された山田浩二容疑者(45=寝屋川市香里新町)は、小学校の卒業文集でこう綴っていたが、そのときの自分と同じ年頃の2人の将来を無残にも奪ったのである。

 山田容疑者は、現住所の寝屋川市の隣にある枚方市の出身。少年時代は市内の公営住宅で、両親と妹の4人暮らしの家庭で育った。
 「小さい頃は“山田”とは異なる姓で、地元の小中学校に通っていました。同級生たちの話によると、当時は近所の駄菓子屋でよく万引きをし、それを見せびらかしていたといいます。時には親の金を1万円単位で無断で持ち出し、『みんなに食べ物奢ってやる』などと自慢して、周囲が引いていたそうです。そのため、孤立することが多く、いつも一人ぼっちだったイメージが強いと言われています」(全国紙社会部記者)

 そんな学校内での人間関係が影響したのか、中学3年生の頃から素行が悪くなり、卒業後も定職に就くことはなかったという。
 「中3の後半あたりに地元の不良グループに入ったんです。といっても、積極的に溶け込むというより、及び腰で後ろから付いていく感じ。結局、リーダーたちの使いっぱしりをさせられて、4〜5年で外れたようです」(中学の同級生)

 その後は、自宅近所の雑貨屋やコンビニでアルバイトをしながら生計を立てていたが、2002年には少年に対する監禁事件を起こしている。
 「寝屋川市駅前のロータリーで行われたアマチュアバンドの演奏を聞いた帰りの17歳の少年2人に道を尋ね、自分の車に連れ込んだところで、手錠で拘束。さらに両手足を粘着テープで縛り上げた。車内に4時間にわたって監禁し、約4キロ離れた公園で開放したのですが、その間に2人の顔や胸をライターで炙り、火傷を負わせています」(前出・社会部記者)

 また、その20日ほど後、今度は中学生の男子を同様の手口で車内に監禁。これら一連の事件により、山田容疑者は逮捕された。
 「事件後、山田容疑者の家族は公営住宅から姿を消し、現在のマンションに引っ越している。一方の山田容疑者は、事件を起こす前に近所で知り合った子持ちの女性と枚方市内で暮らし、その後、結婚生活を送っていた時期がある。一説には、これが盛んに報道されている“獄中結婚”だという情報もありますが、いずれにしても山田容疑者は、この女性というよりも、連れ子の娘を溺愛していたフシがあり、わずか2年足らずで破綻したようです」(在阪記者)

 出所後、山田容疑者は母方の親戚と養子縁組を結び、それまでの姓から“山田”に名を変え、親と同居するようになったという。昨年11月ごろからは、福島第一原発事故の放射能除染作業を請け負う、神奈川県内の建設会社に契約社員登録。福島県二本松市郊外に除染作業員の宿舎として会社が借り上げた民宿で、寝起きしていた。
 「同僚の話では、山田容疑者は休日といえば同僚とパチンコに行くほか、スマホを使ってロリコン系の出会い系サイトを漁ったりしていたようです。自宅との行き来の間には、東京や川崎のデリヘルも利用していたとのことです」(前出・社会部記者)

 浮かび上がってきたロリコン性癖。しかも、「彼は本当は小さな男の子が好きなはず」(知人)との証言もあり、この男の歪んだ欲望は男女を問わない“両刀遣い”であったことも明らかになりつつある。
 「山田容疑者と特定はできませんが、2年前には公園で遊んでいた女児が近くの雑居ビルに連れ込まれる事件があったり、カッターナイフをかざした不審な男に女児が追いかけられることが度々あったりと、不審な人物の情報が相次ぎ、近所の住民は怖がっていたんです。今のマンション付近でも、最近では30代の女性をつけ回していたという話を聞いています」(地元自治会員)

 性別だけでなく、もはや相手の年齢すら問わなくなっていたのか。“何でもありの獣”となった男の暴走を止める手立てはなかったのか。

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