女性はスクールのスタッフから「ステンレス釘を頬に打つと、えくぼが作れるよ」と勧められた。女性は1万2800中国元(約20万円)を支払い、スタッフが女性の頬に釘を打ったという。術後、女性の顔は腫れ、激痛が走ったが、スタッフにそのことを話しても、「術後に腫れるのは普通のことだよ」と言われ、女性は我慢せざるを得なかった。
その後、女性はどうしても痛みに耐えられず、10月に病院へ。釘の摘出にかかった費用をスクールに請求したが、スクール側は支払いを拒否。「頬に釘を打ったスタッフが処置できる」と言い張り、実際に同スタッフが医療メスではない普通の刃物を女性の頬に刺し、釘を取ろうとしたが、釘は取れなかった。女性は両親に電話で相談し病院で手術を受けることとなり、釘を摘出。当然のことながら、えくぼは作れなかったという。
タトゥースクールとは、タトゥーのアーティストが開設した、日本で言うところのネイルスクールのような習い事教室。スタッフが「釘を頬に打てばえくぼが作れる」と生徒に勧め、実際に生徒が実行してしまうことには驚きを禁じ得ない。
正当でない整形行為による被害は韓国でも発生している。
2018年12月4日、韓国の深セン新聞網が、自称“韓国美容整形界の名医”の男に対し、当局が調査に乗り出したと報じた。中国・広東省深セン市南山区の女性は男に3万元(約50万円)を支払い、深セン市内のホテルで顔面整形手術を受けた。ところが、術後に頬が異常にくぼみ左右が非対称になり、病院で顔の充填手術を受ける羽目になったのだという。
女性からの通報を受けた同市羅湖区衛生監督所の取締担当者が、同区内のホテルの客室で、「医療行為」をしていた男の身柄を確保。担当者によると、中国に滞在していたこの男が韓国での医師資格を持っているかについては調査中。仮に資格を持っていたとしても、ホテルの客室での医療行為は認められていないだけに、大問題となった。
美しくなりたいという女性の気持ちを利用して、技術のない人間が手術を行うというのは言語道断だが、整形を受ける際には十分な注意が必要なのも確かだ。