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阪神・坂井オーナー爆弾発言

 あと一歩までいきながら5年ぶりのリーグ優勝を逃した阪神・坂井信也オーナー(62)が、来季V奪回へ爆弾発言をしている。異例の巨人超え大補強宣言だ。

 「巨人が獲得に動く選手は全部取りに行く。そう書いておいてください。資金が有り余っているわけではないけど、必要なお金は出すことになる」。坂井オーナーは阪神担当記者にこう明言。巨人が獲得に動く選手を総横取りするという、アッと驚く大補強作戦を展開すると予告したのだ。
 現在、巨人が食指を動かしているのが、FA戦線で横浜・村田修一、日本ハム・田中賢介。「ウチはさすがに外野手はもういらないよ。内野手が欲しい。三塁手の村田と二塁手の田中なら」と原監督が周囲に漏らしているという。三塁手・村田を獲得できれば、小笠原を守りの負担が少なくなる一塁に回せ、ウイークポイントの二塁手に田中が入れば、内外野は穴がなくなる。が、阪神は二塁に平野、三塁には新井がいるので、この2人に関しては無視だろう。
 坂井オーナーの巨人からの横取り発言は、互いの最大のウイークポイントの投手陣補強に限ってのことになるだろう。実際に今年で契約切れのヤクルトの守護神・林昌勇を巡っての水面下での阪神vs巨人の大争奪戦はすさまじい。危機感をあらわにしたヤクルトが3年12億円とも言われる、球団史上破格の条件を提示して、引き留めに躍起になっている。

 今後は、日本人メジャーリーガーたちの奪い合いになってくる。ドジャース・黒田博樹、オリオールズ・上原浩治、ブレーブス・川上憲伸といった35歳トリオの争奪戦が注目される。かつての中日、巨人、広島の元エースで、日本に帰ってくれば、まだまだバリバリ働ける。
 坂井オーナーの「巨人が獲得に動く選手は全部取りに行く」という大号令の今後の成り行きから目を離せないが、実はこの前代未聞と思われる補強方法には先人がいる。27日に仙台で大々的にお披露目の楽天・星野仙一監督の独自な戦術だった。
 「巨人に勝つには、巨人が取ろうとする選手を取らせないというのも、重要な戦略、戦術になる。中日監督時代に巨人が取ろうとした落合を取って優勝したようにね」。かつて星野監督はこう明言、胸を張ったことがある。
 確かに、星野流巨人からの横取り作戦は、中日監督時代の三冠王男・落合争奪戦勝利に代表されており、阪神監督になってもスタンスは変わっていなかった。「阪神がダメなのは、巨人をはじめ他球団が欲しがるような選手をドラフトで指名しないからだ。必要な選手は競合しようと、取りに行かなければ、話にならない」。自由枠があった時代だが、巨人、中日などと争って早大の遊撃手・鳥谷敬を獲得、現在3番を打つまでに成長したのも、星野流成功例の一つだ。

 監督として02年から2年間、オーナー付きシニアディレクターとしては04年から8年間在籍した星野氏は、楽天監督に就任、阪神を退団するにあたってしっかりと「巨人からの選手横取り補強法」を坂井オーナーに伝授したことになる。後は受け継いだ坂井オーナーの力量次第だ。

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