問題となっているのは、上林と球団の更改方法。契約更改は本来選手が球団事務所に赴き球団と対面で交渉するが、報道によると上林と球団は対面ではなく文書のやりとりで契約更改を終了。更改の席に姿を見せなかった上林は球団を通じて、「今季はファンの皆さんとチームの期待を裏切ってしまって申し訳なく思っています」とのコメントを発表したという。
また、報道では来シーズンの年俸が公表されていないこと(今シーズン年俸は推定7500万円)や、球団側が“上林のトレーニングを優先した”、“事前の交渉で既に条件面では合意していた”と理由を説明したことも伝えられている。
今回の一件を受け、ネット上のファンからは「更改の時間を惜しんでまでトレーニングって気合い入ってるな」、「なにがあるのか知らないけど、こうしたケジメをきちんとできないのはプロとしてどうかなと思う」、「そんなわがままを球団が簡単に許すとは思えない、よっぽどの理由があるのかも」といった反応が多数寄せられている。
同時に、「文書で更改した選手初めて見た」、「文書で更改ってそもそもそんなのアリなのか?」、「もしかしたら史上初の事例かもしれん」といった驚きの声も数多く挙がっている。
「過去の契約更改では、選手が予定していた更改日を勘違いして交渉をすっぽかしたという事例はいくつかあります。ただ、交渉もコメントも文書のみで終わった今回のような一件は過去に例がないようで、各メディアも『異例』、『前代未聞』といった表現を用いて伝えています。球団側はトレーニングを理由としていますが、上林の怪我・病気や親族の健康問題など、何かやむにやまれぬ事情がある可能性も否定はできません」(野球ライター)
今シーズン右手を骨折した影響もあり、「99試合・.194・11本・31打点」と思うような成績を残すことができなかった上林。契約更改の時間を惜しんでまでトレーニングした成果を来シーズン、ファンの前で見せることはできるのだろうか。
文 / 柴田雅人