仏小説家フランソワーズ・サガンの短編を舞台化する同作は、6月9日から27日まで同劇場で公演される。今回出席した7名のほかに賀来千賀子も出演する。オーナーの白樹栞氏は、昨今減りつつある小劇場の現状に一石を投じるべく、同劇場を立ち上げたといい、「日本を代表する大女優の方々に、こうして劇場のこけらを飾ってもらえることは感無量です。これでいつ死んでもいいというくらいです」とコメント。役者たちの顔を見ながら、会見中何度も涙を見せた。
そんなオーナーを前に、寺島は「オーナーの劇場への思いが伝わってきて胸が熱くなります。劇場に人を呼ぶのは大変なこと。その思いに何とかわたしも応えたい。様々な作品が上演され、劇場が継続していけるよう頑張ってほしいです」とエール。草笛も過去、コマ劇場などでこけら落としを何度も経験してきたといい、「小粒でピリリな劇場」と同劇場を評してにっこり。「舞台を続けていく中でステージに傷がつき、そこに役者たちの汗と涙が染み込んでいくと思います。素晴らしい劇場にしてください」とオーナーに言葉を贈っていた。
(取材・文:名鹿祥史)