魔裟斗の5年ぶりとなる王座奪還に期待がかかる今大会だが、ベスト8に残った2人の日本人ファイターにとっても今後の行方を左右する重要な一戦となる。
「来年三十路を迎える魔裟斗にとって、今大会はトーナメント王者になるラストチャンスといえる。それだけに、今年のGPで日本人の2人が対世界で結果を出してくれないと、70kg級のMAXブランドはテレビ的に危うい。逆に言えば来年じゃもう遅いし、だから今大会は2人がベスト8止まりじゃあ困る。世代交代が起きなきゃマズイんですよ」(TBS関係者)
日本GPを2度制覇しながらも世界大会では2年連続でベスト8に終わっている佐藤にとっても、今年はまさに正念場となる。過去に2度敗れているブアカーオ・ポー・プラムックとの対戦を控え、この日は東京・赤坂サカスのイベントに登場。佐藤は「僕自身同じ相手に3回は負けられない。ブアカーオに勝つための練習はできた。100%勝ちます」とリベンジを誓った。
3度目の正直でブアカーオを破れば、ベスト4で魔裟斗戦も見えてくる。「今、ブアカーオが一番強いと思う。なのでブアカーオに勝てば魔裟斗選手には勝てると思ってます」。魔裟斗の対抗軸とされてきただけに、もちろん勢力図を塗り替えるつもりでいる。
一方、今年の日本GPを制し、開幕戦でもイム・チビンを豪快なヒザ蹴りで40秒殺した城戸も4強入りを目指す。強豪アルトゥール・キシェンコを倒せば、一気にスターダムを駆け上がるだけに、「倒す自信はある。今回もカウンターで倒しますから見ててください」と自信をのぞかせる。
そればかりか「相手はボディーを打ってくるでしょうから腹を鍛えた。1日100発は(腹を)打たれた」とボディーブロー対策の荒行を行ったことも明かし、「パンチでキシェンコのパッチリお目目を一重にしてやりますよ」と顔面崩壊予告で必勝を誓った。
そろって必勝宣言を放った佐藤と城戸。果たして日本人の伏兵ファイターはベスト8を突破できるのか。2人にはポスト魔裟斗としての熱視線が注がれる。