『Girls S-cup』は2009年から毎年開催されている女子立ち技最強決定トーナメント。現在女子格闘技界(ジョシカク)を牽引するRENAがスターになるきっかけを作った大会として知られている。
今年のトーナメントには、SB日本女子ミニマム級王者でRENAの妹分とも言われているMIO(シーザージム)、J-GIRLSミニフライ級王者のMISAKI(GSB)の参戦が決まった。さらにRENAがMMAデビュー戦で対戦したイリアーナ・ヴァレンティーノ(イタリア)も名乗りを上げた。
さらに、4月の後楽園大会でMIOの21連勝を止め、5年ぶりに黒星をつけたイム・ソヒ(韓国)、昨年10月の愛知大会でUnion朱里にKO勝ちしたマギー・タッカー(カナダ)、元J-GIRLSミニフライ級王者・紅絹を昨年11月に下した中国の若き“散打女王”ロウ・ミン(中国)も参戦することが決定。この日参戦が発表された選手は外国人選手2人を含め6人。トーナメントは8人制によるワンデートーナメントで、残り2枠は後日発表となることも発表された。
参加選手を代表して、会見に出席したMIOは「今回、48kg級で世界トーナメントを初開催していただきます。世界トーナメントなので不安もありますが、かなりワクワクしています。誰が優勝してもおかしくないトーナメントですが、そこで私が主役になってしっかり優勝したいと思います」と優勝宣言した。
闘いたい選手を問われると、「みんな実力のある選手ばかりで誰と対戦しても厳しいトーナメントになりますが…」と前置きしながら「前回負けたイム・ソヒ選手とやりたいです」とソヒを対戦相手に逆指名し、リベンジを誓った。追って発表されるトーナメントの組み合わせが気になるところだ。
その他、RENAがこの大会で再起戦に臨むと発表した。RENAは7.29『RIZIN.11』さいたまスーパーアリーナ大会で、昨年の大晦日にまさかの敗戦を喫した浅倉カンナとのリターンマッチに臨むと表明していた。RENAは何と、SBでは初のMMAルールに挑む。
「練習がやりやすいので、できれば(カンナと)似たタイプの選手とやりたい」というRENAのリクエストに応じ、シーザー会長は強敵を当てると明言。RENAにとって負けられない闘いとなるだろう。また、RIZINの協力を得たSBには昨年のギャビ・ガルシアに続いて、KINGレイナが参戦する。SBルールに挑戦するとのことだ。
男子では2014年にS-cup優勝を果たしている“怪物くん”鈴木博昭が、6.8KNOCK OUT後楽園ホール大会で、不可思を相手に初代スーパーライト級王者決定トーナメントの準決勝を行う。今年は初夏からSB勢が大きく飛躍するかもしれない。
取材・文・写真 / どら増田