有名人が有名人の友だちを紹介、その輪を数珠つなぎしていくテイストの長寿コーナー(現在は、番組が選出したゲストで構成)。“友だちの設定”をブチ壊したのは、女優の矢田亜希子だ。先輩女優の大竹しのぶに、「はじめまして」と言ってしまった。
似たようなケースは、声優の平野綾。ツイッターで、「打ち合わせが終わった」とあげ、“突然電話がかかってくる設定”の内幕をバラしてしまった。
これら“設定”は、番組に必要な“演出”といえる。しかし、そこに物申したのは、歌手の千昌夫、大滝詠一。打ち合わせを無視したうえに、ドタキャンしている。
行きすぎた演出を、本番中、口に出してしまったのは、アーティストの青山テルマ。トーク中に客席から「歌って!」という声が飛んだが、青山は「見ちゃいました」とポツリ。スタッフが、女性に耳打ちで指示を出した瞬間を見たと、バラしてしまった。
平日公開生放送で、客席とステージの位置もかなり近いため、ヒヤリとさせられた珍事件も当然、起こった。
芸人の山崎邦正が出演した回は、伝説のひとつ。タモリから、「悩みない?」と質問された次の瞬間、客席の男性が、「タモリさん、“いいとも!”が年内に終了するって本当ですか?」とぶつけたのだ。CM明け、男性が座っていた席にクマのぬいぐるみが置かれていたことから、強制退場させられたことが判明。以降、バラエティで放送禁止タレントが座っていた席に、クマのぬいぐるみが座らせられるという珍現象が流行った。
史上もっともおぞましい事件といえば、演歌歌手の佳山明生がゲストの回。登場前、素人男がステージに上がり、タモリの横のゲスト席に座ったのだ。騒然としたスタジオ、さすがのタモリも対応に困ると、慌てたスタッフが取り押さえ、事なきを得た。まだ携帯電話もネットもない時代。一歩間違えれば…と考えると、ただただ恐ろしい。
何が起こっても、泰然自若としていたタモリ。今後、彼を超える“昼の顔”は出現しないだろう。(伊藤雅奈子)