海外ニュースサイト「ロイター」は2016年7月27日、スイスのジュネーブ空港に対し虚偽の通報をしたとして、スイス当局がフランス人の41歳の女を逮捕したと報じた。
虚偽の通報がジュネーブ空港にかかってきたのは同年7月26日。内容は「ジュネーブ空港に爆弾が仕掛けられている」というものだった。通報を受けて同空港では大規模な警戒態勢を敷いた。ターミナルから空港関係者と客を退避させ、乗客1万人以上の所持品の再チェックを実施。しかし爆弾が見つからなかったため、スイス当局が通報電話の発信源のフランス在住の女に話を聞いたところ、通報が虚偽だったことが判明した。女は「夫が浮気相手と旅行に出かけるのを阻止したかった」と供述したそうだ。その後、女は逮捕され、フランスの裁判所から3〜6カ月の禁固刑が言い渡されたと同記事では報じている。
あまりにも身勝手な犯行理由にネット上では「旅行を止めたいなら夫と話し合うべきだろ」「夫婦の事情に付き合わされた他の人が可哀そう」「飛行機を止めたところで浮気問題は解決しない」などと、女性の軽率さを批判する声が殺到した。
中国でも同様の虚偽事件が発生している。飛行機に乗り遅れそうになった男が虚偽の通報をして逮捕された。
2019年3月21日、深圳の警察に「広州発鄭州行の航空機に爆発物を持って乗り込んだ人物がいる」との通報が入った。問題の飛行機は既に離陸しており、逆戻りして検査することになったが、結局爆発物は見つからなかったという。その後の調べで通報した男が逮捕された。通報者の男は「飛行機に乗り遅れそうだったので嘘をついた」と供述。中国全土から非難を通り越して呆れる声が集まったという。
フランスでは、2019年1月18日に同じく飛行機に対する虚偽通報の事件が起きている。報道によると通報電話の内容は、フランスのリヨンからレンヌに向かっているヨーロッパの格安航空会社「イージージェット」のEZY4319便の機内に爆弾が仕掛けられているというものだった。
飛行機はリヨン空港に戻り、警察によって捜索が行われたが結局爆弾は発見されなかった。その後、警察によって通報電話をしたレンヌに住む23歳の大学生が逮捕された。逮捕された大学生は「飛行機に乗っていた両親と会いたくなかったから嘘の通報をした」と供述したという。ネット上では「そこまでして会いたくない理由が気になる」「一体どんな親子関係なんだ」と驚きの声が上がった。
GWで今から海外に行く人も少なくないのではないだろうか。飛行機を利用する際に、こうした身勝手なトラブルに巻き込まれないことを願う。