田中は7回97球を投げ、6安打無四死球3失点、8奪三振の内容で、自軍のリードの場面でマウンドを降りた。試合は7-3でヤンキースの勝利。味方の援護にも恵まれた田中は、メジャーデビュー戦を白星で飾り、日米通算100勝を挙げた。日本選手でメジャー初登板での白星は、12年のダルビッシュ有投手(レンジャーズ)以来、9人目。
まさに、雨のち晴れの投球内容だった。1回表、自軍が2点先制して迎えた1回裏、先頭打者のメルキー・カブレラ外野手にいきなり本塁打を打たれた。
2回裏、一死を取った後、連打を浴び、味方の失策があり満塁。9番ジョナサン・ディアス内野手に2点タイムリー安打を食って、2-3と逆転を喫した。
それでも、自軍が3回表に2点を奪って、4-3と逆転。3回裏は一死から、二塁打を打たれ、得点圏に走者を進められたが、後続打者を打ち取った。
自軍が4回表に追加点を挙げ、5-3とリードすると、田中のエンジンが全開。4、5回は三者凡退。6回は先頭打者に内野安打を許したが、次打者を併殺打に斬ってとり、この回も打者3人で打ち取った。そして、7回は2三振を奪うなど、三者凡退に抑えて、マウンドを降りた。
1〜3回は不安な立ち上がりとなったが、4回以降は立ち直って、田中らしい投球を見せ、今後に期待を抱かせた。
試合後のインタビューで田中は、「前半はバタバタしましたが、じょじょにつかめてきました。そこまで緊張はしませんでしたが、最初は雰囲気に入っていけなくて、回が進むにつれてゲームに入っていけるようになって集中力も出てきた」とコメント。序盤は変化球が多かったが、4回以降、直球を多投し好投につながった。
次回登板は9日の本拠地でのオリオールズ戦が有力。この日の4回以降のような投球ができれば、2連勝も期待できそうだ。
(落合一郎)