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新弟子不足の相撲界が苦肉の策 峰崎部屋がプロ野球戦力外通告者にスカウト活動

 慢性的な新弟子不足に悩む角界だが、峰崎部屋がユニークなスカウト活動に乗り出した。

 同部屋はプロ野球で戦力外通告を受けた選手を対象に、「12球団合同トライアウト」(11月9日=Kスタ宮城、21日=千葉・鎌ヶ谷)で「新弟子募集」のビラを配布する。

 対象となるのは23歳未満で、167センチ、67キロ以上の者。ビラには「あなたの高い身体能力を生かして夢を追いかけてみませんか?」などといった勧誘の言葉が記されている。

 発案したのは同部屋付きの十両格行司の木村堅治郎で、「プロ野球選手の身体能力の高さなら角界に入っても通用するのではと思った」と話している。師匠の峰崎親方(元幕内・三杉磯)は「1人でも2人でも連絡をくれたらいい。野球がダメなら、同じプロの相撲で食っていくという気構えのある人に期待したい」とコメントした。

 一連の不祥事からくるイメージダウンで、角界入りを希望する若者は激減した。九州場所(11月11日初日)の新弟子検査受験者は、わずか1人だけ。ましてや、同部屋のような関取が1人もいない弱小部屋となると、新弟子獲得はままならなない。

 プロ野球から角界に転向して成功した例も、1人だけだがある。64、65年の2年間、投手として近鉄(オリックスと合併)に在籍した土師(はじ)一夫さん(しこ名=佐賀ノ海)は、1軍で1試合も出場機会がなく野球界を去った。退団後、井筒部屋に入門し、72年7月場所で十両に昇進した。十両在位は2場所に終わったが、プロ野球からの転向で関取となった唯一の例。

 同じ格闘技では、元巨人のジャイアント馬場さんがプロレス界に入って、大成功したケースは周知の通り。最近では元横浜、オリックスの古木克明(今トライアウトを受験)が総合格闘技に、元ロッテ、阪神の立川隆史がK-1にチャレンジしたのは記憶に新しいが、元プロ野球選手が大相撲にトライするとなると、異例中の異例。

 今回の合同トライアウト参加者で、新弟子検査受験可能な23歳未満の選手は6人いる。そのなかで、どこの球団からもオファーがなかった選手が、角界に目を向けるかどうか注目が集まる。
(落合一郎)

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