今年3月には『第43回NHK上方漫才コンテスト』で優勝、11年には『第32回ABCお笑い新人グランプリ』(現『ABCお笑いグランプリ』)で最優秀新人賞を受賞。タレント時代の島田紳助さんはかつて、村本の高速しゃべりを指して、10年に終了した漫才日本一決定コンテスト『M-1グランプリ』でいつ優勝してもおかしくないと絶賛していたが、今、当時の言葉が具現化されつつあるようだ。
この本戦サーキットの予選で、ウーマンに連敗を喫したのは千鳥。今年は、初の全国レギュラー『ピカルの定理』(同局)が打ち切りになったり、ノブは『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系列)で“ノブ小池”に改名したりと、地味に話題を提供してきた。『THE MANZAI』初年度(11年)は3位、昨年は2位につけ、『M-1』における笑い飯のようなポジションを確立しつつあるが、そろそろ結果を残せるか。
ウーマンは『THE MANZAI』、千鳥はこれに『M-1』も加えた2大コンテストの常連だが、ここに優勝という頂も手に入れたのはNON STYLE。08年に悲願の優勝。しかし、翌09年に大ブレイクしたのは準優勝のオードリーという、ガチで辛酸をなめた。老若男女に受け入れられる漫才は、国民ワラテン(視聴者が携帯やスマホで投票)でかならず上位に食いこんでいる。
これまで、サンドウィッチマンやモンスターエンジン、ピースなどが達成してきた、『M-1』と『キングオブコント』の決勝舞台へダブル進出。今年は、天竺鼠がそれを成就し、本拠地の大阪から新たな息吹を吹き込む予感だ。
最強におもしろい漫才師は誰か。9組のワイルドカード進出者もハイクオリティのため、混戦が予想される。決戦のゴングが鳴らされるのは、4日後だ。(伊藤雅奈子)