クルーニーはこの作品の共同製作と監督を務めることになっているが、脚本家のルーシー・プレブルは脚本の下書きを依頼されているが、オリジナル作品を手がけたイギリスのチームは今作の製作には関わっていないという。
具体化までに3年を費やした劇場版『エンロン』に、2010年ローレンス・オリヴィエ賞の最優秀監督賞を受賞したルパート・グールドは、この映画化に特に不満を持っているらしく、オブサーバー紙に「どうやってジョージ・クルーニーと競え、っていうんだい?」と話した。
ストラットフォード・イースト王立劇場の元責任者フィリップ・ヘドリーは、「オリジナル作品を作り上げた才能が、映画化に参加出来ないのは誠に残念です」とコメントした。そのほかにも、ある有名劇場監督は「参加しているのはセレブと有名な人達だけです」と非難した。
映画化権利を獲得し、ジョージ・クルーニーと共同で今回の作品を手がけているローラ・ジスキンは、同映画がイギリスの原作ミュージカルからは異なる見方になるものと話している。
「一度やってしまったら、それで終わりなの。この映画を自立させたいわ。これはアメリカの話なんだから」
ニューヨークのブロードウェイで以前公演されたアメリカ版『エンロン』は、わずか15公演で終了を迎えている。