動画は2018年頃、Instagramの24時間で消える「インスタストーリーズ」に投稿されたもの。中華料理店の調理担当と思われる眼鏡をかけた男性従業員が、タバコを咥えながらフライパンで何らかの食材を炒めるところから始まる。
激しく炎が燃え盛ると、従業員は口に咥えたタバコを炎へ向ける。動画に「頭が燃えればいいのに」の文字が出る中、店員はドヤ顔でタバコを吹かす。そして、カメラへと歩き、映像が切れた。テロップを見る限り、撮影または投稿者はタバコを吸った人間とは別人物で、行動への憤りから投稿された可能性も指摘されている。
この動画は、2019年2月に掘り起こされる形で発覚。撮影された場所が大手中華料理チェーン店だったことが判明すると、「中華料理店の店員が料理中にタバコを吸っている」という事実に驚きと怒りが広がる。
これに慌てた運営会社は、数日後に内部の調査結果を発表。動画撮影日が2018年3月で、男はアルバイト店員だったとのこと。そして、深夜のオーダーストップ後、従業員用の食事を調理している際に撮影されたもので、利用客への調理中のものではなく、料理が提供された事実はないと説明。従業員を厳正に対処するとともに、法的措置の検討を示唆した。
たとえオーダーストップ状態だったとしても、タバコを吸えば少なからずその煙の臭いが調理場に着いてしまうことは明白。また、従業員用だからといってタバコを吸うような精神も問題だ。アルバイトの男が常習的に吸っていた可能性もあり、動画投稿者がその件に憤りを覚え、アップロードした可能性も指摘されている。
現在のところ、法的措置に踏み切ったというニュースはなく、不問となった可能性もある。また、個人が特定されておらず、ネットに名前は流れていないが、顔は知れ渡っており、今後飲食業界での仕事は難しいものと思われる。
文 櫻井哲夫