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次クル芸人 〜新時代に輝くホープたち〜 (Vol36 タブレット純)

 か細い声の持ち主でありながらも、目の覚めるような声量。情感あふれるイラストもあり、絶妙にギターも奏でる。ムード歌謡の新機軸を打ちだした彼、タブレット純。2015年、テッパンでブレイクするピン芸人だ。(伊藤雅奈子)

 −−『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)にも出演されて、売れてきていることを実感できる毎日じゃありませんか?

 「“エンパレ”(※1)に出させてもらってから、ジワジワとテレビに出られるようになりまして、“歌ネタ”(※2)で決勝戦に行ったことで、関西方面からも声がかかったり。ラジオのレギュラーを、2つほどいただいたり」

 −−そもそもAMラジオが大好きで、それが業界入りするきっかけになったんですよね。

 「小学生のころは歌謡曲を中心に好きになって、ラジオの世界観も大好きで、率先して聴いてましたね。中森明菜さんが売れてるアイドル全盛期でも、自分の場合は(故)水原弘さん(笑)。親がカセットテープで聴いてたのが、染みついたんでしょうね。なかでも、和田弘とマヒナスターズがいちばん好きな人としてシビれてしまって、小学校の卒業文集に、“好きな芸能人”の欄に“マヒナスターズ”って書いてるんですよ。みんなは、“C-C-B”とか“チェッカーズ”とかなのに(笑)。ですから、自分がそのマヒナスターズに入ったのは、因果というか」

 −−ボーカルとして、27歳から2年ほど活動したんですよね。

 「それまで舞台に立つこともなかったんで、現実感がないままスタートして。若くて新しいメンバーで作りあげようとした時期だったんで、デビューがセンチュリーハイアットのディナーショーとかで、すごかったんです。けど、楽器も弾けないし、歌も間違いまくってるし(笑)。野次も多かったし、終盤はキツかったです。歌のステージには今でも上がってるんですけど、芸人として歌ってる部分は、マヒナスターズで基盤を作れたと思います」

 −−昨年の『芸人報道』(日テレ系)では、ゲイであることをカミングアウトしましたが…。

 「思春期から20代にかけて、同性が好きかもということで悩んでいて、当時は“これが親に知れたら…”と思うと、生死にかかわるぐらいの境地で生きていたんです。でも、今はせっかく表現できる立場にいるんだから、そういうことも全部言っちゃっていいんじゃないかというのが、根本にあって。僕が言うことによって、今悩んでる人がラクになってくれたらいいんじゃないかなぁと、ちゃんとお話しすると、そういうことなんです。実際に、同性と関係を持ったことはないですし、もう長く付き合っている女性もいますし、親にも紹介しています。二丁目で物色してたり、ゲイキャラをつけようとしているわけでもないので、だから、言えたと思うんですけど。ライブやネタでは、もうずっと言ってましたし」
 
 −−疑惑が晴れました(笑)。最後に、今後の目標を。

 「ラジオをNHKと文化放送の2局でやらせていただいてるんですけど、深夜でもいいんで、ひとり語りで『ラジオ深夜便』(NHKラジオ第一)みたいにできたらなぁと。あと、存在としてこういうふうになりたいなぁと思うのは、なぎら健一さん。下町の酒場紹介、旅番組とかやってみたいですね。究極的には、永六輔さんになれれば(笑)。芸事が、好きなんでしょうね」

(※1)12〜13年に、日曜ゴールデンで放映されていた『日10☆演芸パレード』(TBS系)。伊東四朗、今田耕司、斎藤工という異色の司会で、舞台を主としている演芸、次代の若手が紹介されていた。

(※2)大阪・MBSが主催している『歌ネタ王決定戦2014』。13年にスタートしたばかりで、関西ではゴールデンタイムに生放送されているが、まだ全国に及んでいないため、メジャーコンテストほどの知名度がない。

【プロフィール】タブレット純 '74年8月生まれ、神奈川県出身。トップ・カラー所属。『すっぴん!』(NHKラジオ第一)、『大竹まこと ゴールデンラジオ』(文化放送)にレギュラー出演中。

(次回は15年2月最終週に更新)

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