セ・リーグでは16年ぶりにAクラスに入って、初のCS進出となった3位の広島がファーストステージで2位・阪神を下して、優勝チームの巨人とファイナルシリーズで対戦(東京ドーム)。
10月16日の第1戦は、日本テレビが生中継したが、視聴率は関東地区で12.4%(午後7時〜9時24分)と冷めたもの。これには、野球ファンが完全中継でCMが少ないBSやCSで見ているという背景もあるようだが、広島では初のCSで大熱狂となった。
同試合の広島地区(広島テレビ)の視聴率は、なんと40.2%(午後7時〜9時24分)と驚異的な数字を記録。瞬間最高に至っては、48.2%(午後7時52分)にまで跳ね上がった。
17日の第2戦も、日本テレビが生中継(午後7時〜8時54分)。初戦で広島が敗れ、試合展開が巨人のワンサイドで進んだためか、広島地区(広島テレビ)の視聴率は20.6%と約半減した。しかし、関東地区(日本テレビ)では9.0%と、2ケタにも乗らなかっただけに、広島地区での関心の高さを如実に示す結果だ。
かたや、パでは17日に楽天のホーム・Kスタ宮城で、ファイナルシリーズが開幕(対ロッテ)。楽天は創設9年目にしてのリーグ初制覇で、2度目のCS進出。
第1戦は関東地区での地上波放送はなかったが、NHK仙台放送局が総合チャンネルで午後7時30分から生中継。こちらは、東北6県での放送だったが、仙台地区では27.3%(午後7時56分〜8時45分)の高い視聴率を示した。瞬間最高は31.1%(午後8時42分)。
また、この日、Kスタ宮城では9月からの増席が功を奏し、2万4332人の観衆が集まり、同所での最多観客動員数となった。
関東地区ではいまひとつ盛り上がりに欠ける感もあるCSだが、広島、仙台では大熱狂。ある意味、フランチャイズ制を敷くプロ野球では、これが理想形といえるかもしれない。
(落合一郎)