地方大会(西東京)から大きな注目を集めていた早稲田実業1年の清宮幸太郎内野手が、「第97回全国高校野球選手権大会」でも評判通りの活躍を見せた。
早実は8月19日の準決勝で仙台育英(宮城)に0−7と敗れ、惜しくも決勝進出はならなかったが、それでも、清宮が残したインパクトは絶大だった。
西東京大会で20打数10安打0本塁打10打点、打率.500と打ちまくった清宮は甲子園でも本領発揮。5試合で19打数9安打2本塁打8打点、打率.474と見事な成績。甲子園で1年生の大会2本塁打は桑田真澄(PL学園)と並び、歴代1位タイの記録となった。
このまま、順調に育ってくれれば、清原和博(PL学園)のもつ甲子園通算13本の本塁打記録の更新にも期待が懸かる。
清宮が凄いのは成績だけではなく、その注目度。早実の試合のテレビ視聴率は、全5試合すべてで15%を超えたのだ。
1回戦の今治西(愛媛)戦(同8日土曜午前8時開始)は16.3%(数字は以下、すべて関東地区)。2回戦の広島新庄(広島)戦(同13日木曜8時開始)は16.8%。3回戦の東海大甲府(山梨)戦(同15日土曜8時開始)は17.7%まで跳ね上がった。
同17日午前8時開始の準々決勝・九州国際大付(福岡)戦は、世間がお盆休み明けの平日朝だったにもかかわらず、16.2%をマーク。準決勝の仙台育英戦(同19日午前11時開始)でも15.4%を記録した。
すべての試合が午前の試合開始。しかも、5試合中4試合が午前8時と早い時間の開始時間だったことを考慮すると、この視聴率は驚異的で、清宮はまさに“視聴率男”といえる。
まだ1年生の清宮は、甲子園に出場するチャンスがあと4回残されている。このまま大きく成長してくれれば、清原、松井秀喜並みのスラッガーになる可能性も十分ありそうだ。
(落合一郎)