10月上旬に退部勧告された部員の保護者から、「監督が体罰や、保護者から現金を受け取る背任行為をしている」などの指摘があり、学校側が調査していた。
同校によると、監督は5月の練習試合の際、3年生部員1人の態度が悪かったとして、平手で顔を数回叩いた。また、3月に卒業した部員5人の保護者から、指導への謝礼として、卒業前に3万〜5万円の現金や商品券を受け取った。そのほかにも、体罰などがあったとして調査を続行する。
金銭の授受については、進学や就職が決まった部員の保護者から、商品券や現金を渡され、受け取ったことがあったものの、監督側も返礼の品物を贈っていたという。そのため、豊田稔校長は「背任行為には当たらない」と判断。処分については、「総合的に判断して決めた」としている。
同校は2日に臨時の保護者総会を開き、監督らが謝罪した。豊田校長は「体罰は絶対にあってはいけない。謝礼についても適切ではなかった」と話した。監督は「保護者や生徒に申し訳ない」と謝罪した。
同校の硬式野球部は、兵庫県内屈指の強豪。春夏通算8回、甲子園大会に出場。そのうち、2回ベスト8まで進出。甲子園へはすべて、この監督が導いている。
OBには11月に詐欺容疑で逮捕された塩谷和彦(元阪神、オリックス)、現DeNAの鶴岡一成捕手らがいる。
(蔵元英二)