2ケタ勝利を目指して、マリナーズ戦に先発したヤンキース・田中将大投手(25)は8回まで相手打線をねじ伏せて無失点。9回にロビンソン・カノ内野手に2ラン本塁打を打たれて、完封こそ逃したものの、9回を6安打1四球11三振2失点に抑えて完投勝利。これで、早くも10勝(1敗)となり、勝ち星はア・リーグのトップタイに並んだ。防御率は2.02。
日本人投手がルーキーイヤーで2ケタ勝利をマークしたのは、95年の野茂英雄(ドジャース)、02年の石井一久(ドジャース)、07年の松坂大輔(レッドソックス)、12年のダルビッシュ有(レンジャーズ)に続いて5人目。新人最多勝はダルビッシュの16勝で、田中はこの記録更新を虎視たんたんと狙う。
また、ダルビッシュ(27)はマーリンズ戦に先発。9回を6安打3四球10三振に抑えて、メジャー3年目で初完封を達成した。日本人投手のメジャーでの完封勝利は5月の田中以来、8人目となった。
ダルビッシュは7勝(2敗)となり、防御率は2.11まで下げた。首痛による登板回避があったこともあり、勝ち星こそ、田中とは3差がついているが、防御率は肉薄し2人によるタイトル争いもし烈を極めてきた。
昨季、ダルビッシュがタイトルを獲った奪三振は、田中が103、ダルビッシュが101となり、同部門でも2人は競っている。
田中のめざましい活躍ぶりが、ダルビッシュに刺激を与えているのは間違いない。今後もお互いに切磋琢磨して、好成績を収めてほしいものだ。
(落合一郎)