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メジャー昇格は夢のまた夢に… アスレチックス・中島裕之に厳しい現実

 米挑戦2年目となる元西武のアスレチックス傘下・中島裕之内野手(31)が、苦しい立場に追い込まれた。

 4月30日(5月1日)、中島は傘下マイナー、3Aのサクラメントから、2Aのミッドランドに降格させられた。

 中島は左ヒザ下に自打球を当てて、同24日(同25日)から7日間の故障者リスト(DL)に入り、30日から復帰予定だったが、前日にフェルナンド・ロドリゲス投手が3Aに降格となったため、登録枠の関係で2Aに押し出された。

 12年オフ、西武からFA権を行使し、同球団と2年総額650万ドル(約6億6300万円)の契約を交わした中島は、正遊撃手として期待されたものの、昨季はメジャーでの出場機会はなし。今年はメジャーのスプリングキャンプに招待されることもなく、オープン戦でも6打数しかチャンスを与えられず、今季もマイナースタート。

 それでも、3Aで結果を残していればいいが、12試合に出場して、打率.128、0本塁打、4打点と惨たんたるもので、2A暮らしが続く可能性もある。

 現在、アスレチックスはア・リーグ西地区で首位を走っており、内野手にも困っていない。このままでは、中島のメジャー昇格は、極めて厳しい状況といわざるを得ない。

 球団としては、トレードしたくても、高年俸でメジャーでの実績がない中島の引き取り先など、あるはずがなく、その年俸支払いが負担になっている。それであれば、中島側から契約破棄の申し出をしてほしいというのが、球団のホンネだろう。

 開幕から、まだ1カ月。早くも絶望的な事態に直面してしまった中島。古巣の西武は、その動向に注視しているという。メジャーへのこだわりはあるだろうが、このまま、マイナーで干されるようなら、西岡剛内野手(ツインズ→阪神)のように、自由契約を志願するのも、ひとつの選択肢であろう。
(落合一郎)

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