6月4日(日本時間5日)のカブス戦で、今季2度目の先発登板が決まったのだ。松坂は5月31日(同6月1日)のフィリーズ戦で1回を投げており、中3日での強行軍となる。
松坂はオープン戦で、若手のヘンリー・メヒア投手(24)と先発5番手を争ったが、首脳陣は若いメヒアを選択し、松坂はマイナースタートとなった。4月16日(同17日)にメジャー昇格を果たしたが、与えられた役割は中継ぎ要員だった。
結果が残せなかったメヒアがローテーションから外され、5番手枠に松坂も候補として名が挙がったが、首脳陣が指名したのは、3Aラスベガスから昇格した若手のラファエル・モンテロ投手(23)。
ところが、モンテロは4試合に登板し、0勝2敗、防御率5.40と不調で、マイナー降格が決定。そこで、5番手候補として、白羽の矢が立ったのがリリーフで結果を残している松坂だった。
松坂は6月1日(同2日)現在、17試合に登板。29回1/3を投げ、2勝0敗1セーブ、防御率2.45の安定した投球を続けている。
5月25日(同26日)のダイヤモンドバックスとのダブルヘッダー第2試合で、今季初先発した松坂は6回2失点の好投で勝利投手となっている。しかし、この起用は日程変更に伴う谷間を埋める役割にすぎず、その後はリリーフに戻っていた。
だが、今回は風向きが変わった。モンテロの降格で、松坂が5番手に収まる可能性が出てきたのだ。ただ、それに関して、現状、首脳陣は口を濁しており、松坂は次回の登板で結果を残す必要がある。
さらに、追い風も吹いている。現在、故障者リストに入っている開幕投手のディロン・ジー投手(28)の復帰が遅れそうで、松坂が先発で結果を残せば、このままローテーション入りする可能性も十分。
2度目の先発に向け、松坂は「言われたところで準備するのは(救援と)変わらない。先発の準備をするだけ」と静かに闘志を燃やしている。
(落合一郎)