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「時代」を彩った男と女・あの人は今 レスリング・小林孝至さん

 オリンピックで金メダルを獲得することは並大抵のことではない。日本全国、いや世界中で注目を浴びることになる金メダリストであるが、その金メダルを置き忘れ、さらに注目を集めた人物がいた。

 1988年に開催されたソウル五輪のレスリングフリースタイル48キロ級で金メダルに輝いた小林孝至がその人である。
 小林は、土浦日大高校時代からレスリングを始め、在学中に高校三冠を2年連続で達成した。そして日大に進学、ロサンゼルス五輪の選考会で、高校の先輩であった入江隆に敗れて出場の機会を逃した。
 大学を卒業後は会社員として、先のソウル五輪の日本代表に選ばれ金メダリストとなった。そのことが勤め先で評価され社内で3階級の特進も果たした。
 そして、事件は起こった。ソウル五輪が終わった88年10月29日、小林は足利工大付高校レスリング部のインターハイ出場20回記念パーティにゲストとして出席した帰り、上野駅構内の公衆電話に持っていたセカンドバッグを忘れた。その中には、ソウル五輪の金メダルが入っていたことで大騒ぎ、話題となった。幸いにも拾った人が警察に届け、小林の手元に戻った。

 この事件がきっかけで、小林はテレビ出演が多くなり、ある番組で「腹筋は何回?」と聞かれ、「回数はわからないが、約4時間」と、天然な答えをしたことでバラエティ番組に登場するようになった。
 現在プロレスラーで、3度の五輪出場、8度の全日本選手権優勝の本田多聞とは高校、大学の同期である。
 最近では、スポーツコメンテーターのほか、日本レスリング協会広報委員も務めている。また、総合格闘技PRIDEのジャッジも担当している。
 そして、小林は講演などに出席する場合、二度と落としたり忘れたりしないように必ず金メダルは肌身離さず持ち歩くようにしている。

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