32年にわたって生放送という記録が、世界ギネスに認定されたお昼の顔『笑っていいとも!』が、夜の3時間超えスペシャルでついに完結した。スタジオのゲスト席には、番組が開始した82年からの歴代レギュラー陣があちらこちらに座り、ステージには大御所が集合。明石家さんまが暴走すれば、ダウンタウン・浜田雅功が殴り。とんねるずがカブせれば、爆笑問題・太田光がギリギリトークを展開。ナインティナイン・岡村隆史が小休止を促せば、ナイナイ・矢部浩之やウッチャンナンチャンが見守る。それはまさに、笑いのスクランブル交差点だった。そんな番組のラストはやはりこの言葉「それではまた明日も、見てくれるかな?」。タレント、スタッフがそろって元気に、「いいとも〜!」と拳を上げたことで、寂しさがより増した瞬間だった。
●第2位「7月ぐらいになると、死ぬんじゃないか」(タモリ/フジテレビ系『笑っていいとも!』最終回3月31日)
レギュラー放映の昼帯“いいとも!”最終回は、タモリが牧師姿で登場するオープニングからスタート。CMをまたぎ、長寿コーナー『テレフォンショッキング』に突入すると、ゲストのビートたけしが、フジテレビのロゴが入った紋付きはかま姿で登場。冒頭から、ブラックユーモアたっぷりの卒業証書を読みあげ、互いの不遇時代をよく知るタモリと、台本なしのリラックストークを展開した。タモリはそのなかで、“いいとも!”がない休日の過ごし方を告白。「歯も磨かず、朝からビールを飲む」ことが楽しみだそうで、“いいとも!”が終了して「暇になると、毎日朝からビール飲んでんのかと思うと、7月ぐらいになると、死ぬんじゃないか」と不安をよぎらせた。そのとき手にしたのが、たけしからもらった目録。“多摩霊園 永代供養券”と書かれた目録を掲げ、「これ、ありがとうございました」と感謝した。
●第3位「(昔の自分は)濡らしたしめじみたい」(タモリ/フジテレビ系『笑っていいとも!増刊号』3月30日)
本編の最終回にともない、“増刊号”もフィナーレ。前週は、「まだ実感が沸かない」と言っていたタモリだが、最終週になると、「ようやく実感が沸いてきた」。自身は今春、“いいとも!”の振り返り企画に何度も携わり、32年前に司会をはじめたころの映像をさかんに見た。感想は、「気持ち悪い」。頭にポマード、目に黒いレイバンのサングラスをかけているため、「濡らしたしめじみたい」、「江頭(2:50)みたい」と、若かりし自分を放題だった。(伊藤由華)