日本からアメリカへと渡米したコンベンションゲストは数多い。ミュージックゲストは田村直美。彼女はテレビアニメ「魔法騎士レイアース」の主題歌「ゆずれない願い」で1995年のNHK紅白歌合戦に出場している。今回アメリカのファンの前でコンサートを行った。
ほかには、アニメ「かんなぎ」「らき☆すた」の監督を務めた山本寛。アニメ「ああっ女神さまっ」や「サクラ大戦」のキャラクターデザインを手がけ、公開中の「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」の作画監督を務めた松原秀典。アニメ「ああっ女神さまっ」の主役ベルダンディの声優を務めた人気声優の井上喜久子。今秋公開の新作映画「マイマイ新子と千年の魔法」や8月1日公開の「サマーウォーズ」を制作しているアニメ会社「マッドハウス」の取締役で多くの作品の演出・プロデューサーを努める丸山正雄。「タイタニア」や「銀河英雄伝説」の監督、古くは「宇宙戦艦ヤマト」のディレクターを務めた石黒昇。「タイタニア」や「銀河英雄伝説」のプロデューサーを務める菊川幸夫といった日本のファンもめったに会えないような大御所がこのコンベンションに参加。
このコンベンションは古くからファンと日本の業界人との交流の機会を設けており、ゲストが海外コンベンションにハマルきっかけになったりもしている。今回のイベントでは目玉となったのはやはり田村直美のコンサートだろう。最近では海外アニメコンベンションに「PUFFY」「モーニング娘。」なども参加するなど、コンベションを足がかりにJ-POPが進出している。
多くの海外コンベンションに参加している菊川氏もこのOTAKONには初参加で「東海岸にもまだこんなにも銀河英雄伝説のファンがいてくれるとは思わなかった」と語る。「銀河英雄伝説」とは、田中芳樹原作の小説を忠実に映像化したもので今までに劇場版3本、本伝110話、外伝52話の制作が行われている長編作品。
各パネルディスカッションではゲストはそれぞれ制作にかかわった作品の秘話を語り、ファンからの質疑応答も実施された。こういったアニメコンベンションはアマチュアベースのNPO団体により開催され、毎週のようにどこかで行われている。日本人のゲストが招かれている大会はさほど多くはなく、大きな大会には企業ブースも出展され日本の作品や文化に触れ合う機会を作っている。