先月末、アメリカの映画会社レジェンダリー・ピクチャーズが、大手ワーナー・ブラザースと共同で「ゴジラ」の3D映画化を決めたと発表。アメリカの各映画メディアで報じられ、日本の映画関係サイトなどでもニュースが流れた。レジェンダリー・ピクチャーズは、「バットマン・ビギンズ」「ダークナイト」「かいじゅうたちのいるところ」「ウォッチメン」「300 スリーハンドレッド」などの製作会社だ。
さて、ハリウッド版ゴジラと言えば、98年に「インデペンデンスデイ」「2012」のローランド・エメリッヒ監督によ「GODZILLA ゴジラ」としてリメイクされている。だが、その姿や動きはどう見てもティラノサウルス。とても怪獣王とはいえないもので、日本のファンの間では不満の声の方が大きかった。日本の製作者も思いは同じだったのか、その後作られた日本版ゴジラシリーズでは、劇中にハリウッド版をちゃかしたようなセリフがあって、ファンを笑わせてくれたりした。それがなぜ再び?
日本では不評だったとはいえ、全世界では約4億ドル(約360億円)のヒットとなり、その後も映画だけでなくビデオ、書籍などゴジラ人気は健在。また、モンスターを主人公にした「クローバーフィールド/HAKAISHA」 が、製作費2500万ドル(22億5000万円)で約2億ドル(約180億円)稼いだことで、モンスター映画のニーズあり、と見込んだようだ。
更に「アバター」や、今アメリカで大ヒット中の「アリス・イン・ワンダーランド」(4月17日日本公開)で3D人気が定着したと判断、製作に動き出したようだ。監督や脚本家などはまだ未定だが、一部ではアメリカ側と東宝双方の主力級の人材が投入されるとの話も出ている。レジェンダリー・ピクチャーズの会長兼CEOで、製作総指揮にあたるトーマス・タル氏は、「ゴジラは世界でも有数のポップカルチャー・アイコン。我々もその一ファンとして、ファンが見たいと思う映画を作りたいと考えている」と話したという。
日本では東宝が配給し、2012年の公開を目指すという。
(横浜 六太 山口敏太郎事務所)
参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou