主催者推薦枠により、ライト級GP2回戦に出場した宇野。戦前には石田から主催者推薦枠をめぐり「(HERO'Sの)チャンピオンでもないのになぜ2回戦からなのか」と噛みつかれたが、終わってみればそれらの批判を一蹴する結果となった。
スタンドの攻防となった序盤には強烈な右アッパーで石田の鼻から流血させたばかりか、相手の高速タックルも半身になってカット。完全にペースを握ると、2Rにグラウンドでバックをとるとチョークスリーパー。一気に絞めあげてタップを奪った。
しかし、試合後に想定外の事態が起こる。この日の第6試合でルイス・ブスカペを判定で下してベスト4を決め、石田と同門でセコンドについていた川尻の様子がおかしい。目の前で仲間が絞殺されたことで“プッツン”した川尻から「次はオレと闘って」とマイクアピールで直談判され、宇野は「試合終わったばかりで考えられない」と呆気にとられた。
よもやの対戦要求。メーンをきっちり勝利で閉めたにもかかわらず、その余韻に浸る間もなく挑発された宇野にとってクラッシャーの挑発は場の空気を壊す“KY行為”だったかもしれないが、この新遺恨が次回7・21ライト級GP決勝戦(大阪城ホール)を白熱させることに違いない。