京都府警山科署は1月29日、収入がありながら、それを隠して生活保護費を不正に受給したとして、詐欺の疑いで、風俗店従業員の女(41=同府京都市伏見区醍醐西大路町)を再逮捕した。
再逮捕容疑は、派遣型風俗店で働いて収入を得ていたことを福祉事務所に申告せず、14年6月〜15年1月分の生活保護費計約87万円を、京都市から詐取した疑い。
同署によると、女は08年9月から生活保護を受けていた。14年6月から風俗店に勤務し、約500万円の収入を得ていたが、それを申告していなかった。
女は容疑を認めており、「ホストに貢ぐお金が必要だった」と、あきれた供述をしている。ホストに入れ込んでしまった女は、生活保護費では足りず、ホストクラブに通う軍資金を捻出するため、風俗店で働き始めたようだ。
この女は14年11月に悪用されると知りながら、金融業者から融資を受ける見返りに、自分名義で契約した携帯電話を親族以外の第三者に譲渡したとして、携帯電話不正利用防止法違反の疑いで、1月8日、同署に逮捕された。女は計9台の携帯電話を不正に第三者に譲渡し、計6万円を受け取ったとされる。
その後の捜査で、風俗店で働いて収入があるにもかかわらず、それを申告せず、不正に生活保護費を受給していたことが分かったのだ。
いうまでもなく、生活保護費の出どころは税金。それを、ホストに貢ぐための資金に使うとは、開いた口がふさがらない。
(蔵元英二)