いちパチンコファンとして、毎日どれを打とうか悩みまくり…と言いたいところだが、初物というのは手が出しにくいのもまた事実。ボーダーラインがはっきりしない上に、頻繁に確変が潜伏するような機種では確変を捨ててしまう可能性だってあるのだ。
が、その逆もまた然り。つまり、セグ情報が浸透していない状況下では確変を拾える可能性も高いわけで、自分で収集した情報を元に、それを拾い歩くのが“プロらしい”立ち回りといえるのかもしれない。実際、相川七瀬の朝イチ確変は拾いやすいようだが、私がカバーしているホールには残念ながら導入されていないし、そこそこの日当を稼げる現状に満足しているので、新規ホール・新台の開拓を行う必要性はあまり感じないのである。
といいつつ、新台のライダーMAXの潜確セグを手に入れたので触ってみることにした。フルスペックタイプのST機は正直怖い。理論上の継続率は82%だとしても、出玉ゼロで終わることも十分あり得るのだ。
少しでも有利な条件で打てるように、この日は午後からの出勤。回転数が74回転未満の台、すなわち潜伏確変の可能性がある台を狙い打とうとの算段である。入店からしばらくして回転数40の台が空いた。打っていたのは。いかにも外回り中にサボってますといった感じのスーツ姿のオッサン。セグなんてまったく見ていないと予想。となれば狙う価値は十分だ。仮にSTだとしたら、チャンスはまだ34回もある。
が、これは残念ながらスルー。結局、内部状態も分からずじまいだった。
さてと、ハイエナできる台もなさそうだが、そこそこ回るのでこのままプレーを続けることにする。
すると164回転目にトラップモードに突入。演出は弱いものの、文字は赤で扉は金。潜伏確変の可能性はもっとも高い。おそるおそるセグをのぞくと…見事潜伏確変! が、喜んでばかりはいられない。コイツはここからが勝負。74回転以内に大当たりしなければ通常時に逆戻りである。
9回転目、ベルト落下から1号VSリーチに発展。この時点で信頼度は50%オーバー。しかも今は内部的に確変だから、これは相当期待できる。敵の攻撃を1回食らいやや焦ったが、すぐに反撃。そして一撃必殺・ライダーチョップがさく裂! 鼓動音に合わせボタンを押すと、見事ベルトが落下し大当たり絵柄が3つそろい。ふう…。何とか出玉ゼロは免れた。
さて、ここからはいよいよ本機最大の見せ場・サイクロンモード。気合を入れてハンドルをぐいっと右に回すも、この台はスルーの抜けがあまり良くない。現状維持が精いっぱいである。ライダーはオール右打ちがウリなわけで、ここを削ってくるホールは正直あまりないのではと高をくくっていたが…。機械台を回収し終えるまではマイナス調整もやむなしか。
自身初のSTは8連。まずまずといったところか。それにしても速い。牙狼と違ってハンドルを戻す必要がない点も◎。加えてST中は打ち手をあおる目的の余計な演出が発生しない。リーチになりさえすれば激アツという単純なシステムだ。無論、逆にST中に一度もリーチなしの可能性も大いにあるのだけれど…。実際に遭遇したらヘコむだろうな。それにもうひとつ気になったのは、加速演出のレインボーがガセる点。てっきり大当たり確定かと思って慌てて店員を呼んでしまったじゃないか…。
その後、636回転の中ハマリを食らい持ち玉を大きく減らすものの、、2度目のサイクロンモードが理論値を上回る12連であっという間に取り戻す。さらには泣きの4回転終了からわずか2回転目、「キュイキュイキュイーン!」とけたたましい音が鳴り響き、再び至福のサイクロンモードに突入! このSTは5連とややショボかったが、トータルでは17連チャン。この爆発力は癖になる。
回りもいい。それにセグもほぼ確定しているからヤメ時には困らない。が、今日はこれで帰ることにした。閉店2時間前。万が一STを取りきれなかったら後悔することになるだろう。というわけでST終了後即ヤメ。本機はヤメ時の見極めも重要である。
プラス7万1000円ナリ
<プロフィール>
白覆面T 競馬雑誌の編集者を経てギャンブルライターへ。現在はさまざまなパチンコ&パチスロ攻略誌で活躍している。鋭い洞察力によって書かれる記事の数々は業界内でも定評アリ。ただし、なぜかいくつものペンネームを使い分け行動しているため、正体を知るものはごくわずか。熱しやすい性格で湯水のごとく金を突っ込む姿が何度も目撃されている正真正銘のギャンブル狂だ。