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心地よく「つながり」を実感することができる参加型アート展が六本木・森美術館で開催中

 90年代後半からさまざまな方法で観客参加型のアートプロジェクトを展開し、数々の国際展に参加してきた台湾出身/NY在住のアーティスト、リー・ミンウェイ(李明維)が、自身のプロジェクトを一挙公開する初めての大規模個展『リー・ミンウェイとその関係展』を六本木ヒルズ・森美術館にて9月20日から開催中だ。

 会期の折り返しである、11月16日(日)には同展覧会のハイライトのひとつ、ピカソの傑作「ゲルニカ」を800時間かけて巨大な砂絵で再現した『砂のゲルニカ』の上を観客たちが歩き、最後にアーティスト自ら破壊してしまうという1日限りのインタラクティブ・インスタレーションを敢行。同時進行の「破壊と創造」は大勢の観客が見守る中、ミンウェイとスタッフが砂を中央に掃き集め美しいマーブル模様を作り出し終了した。

 このインスタレーションはこの日限りのパフォーマンスだったが、同展には他にも興味深い作品がいくつもある。気軽に参加できるのが「プロジェクト・手紙をつづる」という、場内に設置された書斎のようなブースで手紙を書いたり、誰かが書いた手紙を読むことができるというもの。封をしていない手紙は誰でも手に取って読むことができ、封をして送り先の住所が記入されたものであれば、美術館のスタッフが代わりに投稿してくれるという。なかなか今まで伝えられなかった感謝、許し、謝罪などの手紙を書いてほしいとの趣旨があり、実際に参加しると、あらたまった環境でそうした内容の文章を綴ることは、神社の絵馬にも通じるような感慨があった。

 他にも、場内に設置された“寝室”でアーティストと宿泊し語らうという<プロジェクト・ともに眠る>や、場内の食卓でアーティストとともに食事と語らいを楽しむ<プロジェクト・ともに食す>など、美術館内・展示会場内での参加型プロジェクトが12月上旬まで実施予定で、参加応募は展示脇にて受付中だ。

 また、作品の一部である“花”を持ち帰ってもよいが帰り道に知らない人にプレゼントすることが条件という<ひろがる花園>や、観客が持ち込んだ衣類や布をアーティストやホスト(ボランティア)が繕っている間にコミュニケーションが交わされ、繕った衣類が壁面に取り付けられたコーン巻の糸と繋げられていく<プロジェクト・繕(つくろ)う>など、すべての展示が「見る」だけでなく「話す・贈る・書く」といった行為を通して観客が参加できるようになっている。

 さらに、世界各地の11人の思想家/アーティストによる“関係性”にまつわる作品/思想も併せて紹介されており、通信技術やSNSの普及でより密になった思われがちな“人と人との繋がり”を、違うベクトルで改めて考えさせられる展示と言えるだろう。

 『リー・ミンウェイとその関係展』は2015年1月4日まで、六本木ヒルズ・森美術館で開催中。

http://www.mori.art.museum/contents/lee_mingwei/

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