本書では、「合併していないのに面積が2倍になった市」や「地図では判別不能なほど複雑な市町村の境界線」など疑問と謎に満ちた境界線にまつわるドラマを面白く、まじめに紹介する。
驚かされるのは、いまだに県境未定地が20カ所近くあること。しかも、そのうち3カ所は東京都内にあるという。
線引きは行政区分にとどまらず、電力会社やJR各社の境界線、さらには丸餅と角餅の境界線などの”変わりダネ”も。思わず誰かに話したくなることは間違いない。
鉄道ヲタクやアニメヲタクなど、ヲタクの世界にはさまざまなジャンルがある。本書をきっかけに新しいジャンルとして「境界線ヲタク」が注目を浴びるかも。(税別762円)