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【新宿ゴールデン街わらしべ散歩】2軒目「鉄板焼き ばるぼら屋」

 戦後60年以上ほとんど姿を変えない町、新宿ゴールデン街。東京・新宿区歌舞伎町1丁目の狭い区画に200以上の店舗がひしめく夜眠らない街だ。イチゲンさんを寄せ付けない雰囲気ながらも、ひとたび入り込んでしまえば、客を魅了し離さない。そんな街をふらりと訪れてみた。ゴールデン街のお店同士の横のつながりで「わらしべ長者」みたいに、どんどん繋がっていけないかな? という企画の今回が2店目。

 前回行った店は、ゴールデン街の入り口大看板からすぐの「串揚げ どんがらがっしゃん(歌舞伎町1-1-9)」。イケメン店長のH氏がオススメのお店を紹介してくれた。
 「まだ小腹が空いてます? じゃあ、ゴールデン街で数少ないゴハンをきっちり食べさせてくれるところ紹介しますよ。この店から三番街に向かってすぐ右手に赤提灯が下がってる『ばるぼら屋』さんです。ゴールデン街では数少ない、食べ物をメインにするお店で、どんがらがっしゃんともども東京で関西の味を守っている貴重な店ですよ」

 ゴールデン街は通りに看板が掲げられているけど、なんだかドアを開けるのに躊躇してしまう、そんな飲み屋街という印象も確かだ。でも、「ばるぼら屋」は違った。赤提灯からお店のなかが覗ける、このあたりには珍しい店構え。ゴールデン街初心者にも優しいんだろうな温かい白熱灯の灯りが店から漏れてくる。入ってみようか。

 10名ほどで一杯になるカウンターのなかでお店を切り盛りするのは、オーナーの笠井正美さん。歌舞伎町で「BAR ばるぼら」を30年以上やっているオーナーが、8年前にゴールデン街に出した煮込みやお好み焼き、鉄板焼きの店だ。店内に入ると、すぐ見えるところに大鍋にドンと仕込まれた牛スジ煮込みが! 狭いカウンターの中には大きくはないがキレイに手を入れられた鉄板に火が通っている。スジ肉、う、旨そうだ。でも、どうしてここで鉄板焼きの店を開こうと?

 「BAR経営もやってきて何軒か店を持つようになったんだけど、何かやれることがないだろうかって。当時、ゴールデン街で飲食メインというのはなかったし、そのハシリになればと思って」。笠井さんオススメは? 「やっぱり『牛スジ煮込み(450円)』だね」さっきから気になってました。では、いただきます。

 味ゴテゴテしてないんですね。たっぷり時間掛けて煮込んであるから濃いんだけど、後まで味を引きずらないっていうか…「週刊現代」誌上で昨年掲載された「下町煮込み番付」で10位に入っていたのがうなずける味だ。

 「牛スジを入れた料理も人気ありますよ。カレーとか焼きそばとか」と言って出してくれたのは「牛スジ焼きそば(850円)」。こちらもスジ肉が面白い歯応えになり旨い。しかもボリュームも満点だ。

 「あ、そうだ。たぶんここでしか飲めない酒もありますよ! デンキ割り」と言って、グラスに7割方満たしたキンミヤ(焼酎)に表面張力いっぱいに注ぐのは、あの下町のカクテル「電気ブラン」! うーん、これはうっかりすると一杯450円でヘベレケになりそうだ。

 い、いかん、酔っぱらう前に聞いておかねば。笠井さんが肌で感じるゴールデン街の魅力とは?

 「この界隈にもう長くいるけど、入れ替わりの激しさもあるんだろうけど、店全部把握しきれてないよね。まだ知らないことがあるというのが魅力かな」

 底が見えない街か。ごちそうさま、おなかいっぱいです。さて三軒目どうしようか? 笠井さんのオススメは?
 「自分の店でも構わない?」大丈夫ですよ!

■新宿 花園 ばるぼら屋

住所 新宿区歌舞伎町1-1-8 花園3番街
営業時間 18:00〜翌6:00
定休日 日曜、祭日不定休
チャージ300円、2階に6名収容の座敷席あり

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