貧乏な幼少期だったせいか、松本は居住の快適さを人一倍強く求める。09年にひとり娘のてらちゃんが誕生してからは、「守るものができた」という理由で、筋トレを開始。自宅にトレーニング部屋をもうけてしまった。自分の部屋には、ドリフターズの首チョンパ人形や大阪万博の太陽の塔、あしたのジョー、ウルトラマンなどのオブジェを飾り、『コボちゃん』の原作家・植田まさしの直筆漫画もある。好きなものに囲まれるのは、かねてからのこだわりらしい。
松本が独身時代は、超豪華なマンションに住んでいたと証言するのは、長年の友人である落語家・月亭方正だ。なんと、使用人の部屋まであったという。リビングにビリヤード台があり、住んでいた松本自身が部屋数を把握していない。20脚ほど座椅子がある部屋もあった。しかし、苦手なゴキブリが出て引っ越すというまさかの理由で退去した。ちなみに当時、使用人は雇っていなかった。
同じく、既婚者で愛娘のパパである劇団ひとりも、妻のタレント・大沢あかねが知っている“別宅”がある。といっても彼の場合は、キャンピングカー。おとなの秘密基地さながらのキャンピングカー“デイブレイク・ブリテン アトラスベース・H13式”を12年、中古車でおよそ500万円で購入している。原稿を書いたり、ネタを考えたりするのが、主な目的だ。
完全自立型キャンピングカーのため、発電機も完備。おかげで、室内の電子レンジ、IHプレートが使用でき、ルーフエアコンも装着済み。悪天候も停電時も関係なしのオール電化で、家庭への電力供給もできる。二段ベッドもあり、恐妻から現実逃避したいときにもってこいだ。
ほかにも、独身の人気芸人では、バカリズム、ピース・又吉直樹も執筆を主とした仕事部屋を借りている。また、チュートリアル・徳井義実はスピードワゴン・小沢一敬、元芸人で現在は放送作家の桝本壮志さんと3人で一軒家をシェア。毎日が修学旅行のようだ。
才覚ある芸人は、本宅と別宅を保有して、精神のバランスを保っているのか。セカンドハウスは、一流芸人の証のようだ。