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【書評】『泥だらけの制服』楽しんご著

 「ラブ注入」のギャグでブレイクしたお笑い芸人・楽しんご(32)。整体師の顔も持ち、雑誌「日経エンタテインメント!」8月号の企画「お笑い芸人人気調査」では、「好きな芸人」で6位に、「嫌いな芸人」で3位にランクインされ、注目度の高さを証明。その楽しんごの自叙伝『泥だらけの制服』(ワニブックス/1238円+税)が出版された。

 『泥だらけの制服』の「はじめに」は、中学生の楽しんごが書いた遺書でいきなり始まる。本編には、壮絶ないじめ体験、性への目覚めなどが記されている。

 女子に告白したこともある「普通のヤンチャな少年だった」楽しんごは、中学に入ってからいじめを受けた。楽しんごの最初の発見は、(中学生なのに、こんな残酷なことができるものなの?)という驚きだったらしい。いじめが日常化しても学校は休まず「いたって普通に授業を受けた」楽しんごが、仲間を巻き添えにしないため、「友達と帰っても少し離れて歩くようになって」いった様子らが、綴られている。中学の先輩男子とファーストキスを体験したのち、「女の子に対して特別な感情を抱くことがなくなった」そうだ。

 『泥だらけの制服』の本文には「普通」という言葉が多く使われていたが、純粋な少年の中で「普通」「特別」「自然」「自分らしさ」というものがごちゃまぜになっていく様子が伝わってきた。「おわりに」では、亡くなった上原美優さんへの思いが記されている。

 楽しんごの笑顔の裏側が書かれた一冊。(竹内みちまろ)

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