3/31 DeNA 3-5 東京ヤクルトスワローズ
4/1 DeNA 3-1 東京ヤクルトスワローズ
<横浜スタジアム>
ベイスターズが、待望の本拠地開幕シリーズを1勝2敗と負け越した。ド派手なドローンを使った開幕セレモニーもあり、3戦とも超満員札止めの大観衆を集めたが、残念ながら勝ち越すことはできなかった。
☆不安な先発ローテーション
今永昇太、ウィーランド、浜口遥大の「2017二桁勝利トリオ」が揃って開幕に間に合わず、開幕戦から4月4日までの5試合を、石田ーバリオスー京山ー飯塚ー東のローテーションで挑むことになった。
開幕戦の先発は、二年連続の大役を任された石田健大。苦しい台所事情の中、実績のある石田で初戦を取りたいところであったが、5回を5失点で敗戦投手に。まさかの新加入・大和のエラーなど不運もあったが、エースたるもの踏ん張って欲しかった。
2戦目はバリオス。ラミレス監督も「5回までは」と試合を作ることを期待して送り出したが、結果は4回4失点。コントロールがままならず、押し出し含む5四死球では、助っ人にはならない内容だった。
☆桑原、大和の不調
打撃陣は、初戦のブキャナンには力で押され、2戦目の石川雅規にはのらりくらりとかわされた。筒香嘉智、ホセ・ロペス、宮崎敏郎の強力クリーンアップトリオの前の1-2番、桑原将志と大和が思ったように出塁出来なかった。ホームランは出るがつながらず、淡白な攻撃になってしまった。
☆投打に新星現れる
悪いことだけではない。3戦目は2年目の京山将弥。前日までの嫌な流れを一軍初登板の19歳に託すには、少々荷が重いかと思われたが、5回を1失点の快投。ベイスターズに今季初勝利をもたらすと共に、自らの初勝利も飾る、Wで嬉しい日となった。「自分が連敗を止めるつもりでいた」とのコメントも頼もしい限り。
打つほうでは、ドラフト2位ルーキー神里和毅が躍動。2戦目に初安打と初打点を上げると、3戦目には1番に抜擢。初回からフォアボールと盗塁でかきまわし、1安打1得点の活躍。勝利に貢献した。初戦の守備のミスを挽回する、ハートの強さも見せた。
☆ラミレス采配の変化
今年はラミレス監督が動く。昨年まではレギュラーは固定し、「自分が信じた選手は代えない」とのスタンスで、どんなスランプに陥っても、我慢強く使い続けていた。その中でも決して代えることをしなかったリードオフマン、桑原将志に2戦目の最終回、代打佐野恵太を送る。「昨年は代わりがいなかったが、今年は違う」と指揮官は語り、翌日には1番の座も剥奪した。投手起用に関しては、山崎康晃をストッパーからセットアッパーに配置転換したことはあったが、今年は打線に関しても積極的に動きそうだ。二遊間に関しても、大和、倉本寿彦、柴田竜拓の併用も考えられそうだ。
長いペナントレース。チームには調子の浮き沈みは当然ある。調子の悪いときこそ、フレキシブルな采配で、名将はチームを勝利へ導く。
取材・文 ・ 写真/ 萩原孝弘