<3月21日 横浜スタジアム>
ベイスターズがまたもやオープン戦雨(雪)天中止。先週のオリックス戦、20日の阪神戦に続き、21日の日本ハム戦も中止。今回は雨ではなく、まさかの季節外れの雪に見舞われた。
☆ローテーションのテストが出来ない!
ラミレス監督は前日、「(登板予定のピッチャーの先発を)1日ずらすか、全部変えるか。あと、本来1軍で投げる予定だったピッチャーを、2軍のイースタンで投げさせるか…」と中止の連続によるローテーションピッチャーのやりくりに苦悩していると、胸の内を明かしていた。
開幕に向けて、ローテーションピッチャーテストをことさら重要視するのは、昨年の「二桁勝利トリオ」今永、浜口、ウィーランドが共にコンディション不良で開幕ピンチとなっているからだ。
ラミレス監督は、石田を開幕投手に指名。ドラフト1位ルーキー・東のローテーション入りに「外す理由がない」と語っている。オープン戦でここ2試合で11回1失点と、ナイスピッチングを続けている飯塚までは確定ランプが灯るが、他は不確定。20日21日で、それぞれバリオス、熊原とテストする予定が流れたのは大きな誤算だ。
☆リニューアルのハマスタで実戦が出来ない!
今年から横浜スタジアムは、グラウンドに3つの大きな改良を行った。各々試したいポイントがある。
・人工芝の全面張り替え。
打球の転がり方や、ファールゾーンに切れるのか残るのか。クッション性もアップしているので、ベースランニングも試したい。
・ベンチをメジャー風に改造。
2メートル程グラウンドにせりだした為、ファールゾーンがより狭くなった。キャッチャー、ファースト、サードはフライの感覚をつかみたい。
・観客席にフェンスを設置。
去年まではグラブを客席に伸ばして、ファールフライをキャッチできたが、今年はできない。バッターは取られない打球を確認したい。
これらの点について、ラミレス監督は「練習だけで補っていくには、物足りなさを感じる」とコメント。不安は隠せない。
何しろ横浜スタジアムは、これらの工事の関係で、元々3試合しかオープン戦が組まれていない。そのうち2試合が中止とは、まさかの緊急事態。
去年日本シリーズに進出したベイスターズ。あらゆる困難を乗り越えてくれると、ファンは信じている。
「逆境こそが最高の舞台」
そう、球団応援歌「勇者の遺伝子」の一節のように。
取材・文 ・ 写真/ 萩原孝弘